第562回『真だら』
1月24日放送
■冬に旬を迎える“真だら”
■冬に旬を迎える“真だら”
魚へんに雪と書く鱈はその名の通り、雪の降る真冬が旬です。そんな鱈を使った料理の代表といえば、やっぱり鱈ちり!熱々に煮込んだ切り身をポン酢と合わせて食べたら、体の芯から温まりますよね。あっさりとして淡白な味の身は、まったく飽きがこない美味しさ。築地にある魚料理店の店主・小川貢一さんから、家庭でも使える、鱈ちりを美味しく味わえる技を教えて頂きました。
■地元ならではの使いかたに注目!
■地元ならではの使いかたに注目!
満腹の時などに使う“たらふく”は、実は鱈のお腹が語源。ぷっくらと太ったそのお腹の中にはタラコや白子、肝などがぎっしり詰まっています。鱈漁が盛んな函館では、料理に合わせてそういった部位ごとに買っていく方が多いのだそう。地元の寿司店で、鱈を余すところなく使う楽しみ方を見せて頂きました。また、函館市民がこよなく愛する食べ方が“三平汁”。200年以上前から食べられていたという郷土料理です。味付けはシンプルに昆布出汁に塩と酒だけ。自然の旨みが人々をホッとさせる一皿です。
■一本釣りの鱈漁に密着
■一本釣りの鱈漁に密着
函館の鱈は全国的にも珍しい一本釣りで獲られ、魚体に傷がつきにくいため市場で高く評価されています。漁師歴30年の大ベテラン・佐藤靖治さんは息子の雅紀さんと共に漁を行っています。極寒の荒れる海へと向かう鱈漁に密着しました。
鱈は水分が多く、鮮度が落ちるのが早い魚。これを広く流通させるために生まれた保存食が“棒鱈”です。棒鱈は北前船で各地へ運ばれ、様々な食文化が花開きました。そして京都では、ある名物料理が生まれたのです。
■スペインでお馴染みのタラ料理
■スペインでお馴染みのタラ料理
鱈はヨーロッパでも食べられている魚。スペイン・バスク地方では、塩漬けにした“塩鱈”がポピュラーで、普段からよく料理に使われます。函館でスペイン料理店を営む深谷宏治シェフは、バスク地方で修行。当時、師匠でもあり“バスク料理の父”とも称されるルイス・イリサール氏と“日本に帰ったら本物の料理を作る”という約束をしたのです。その約束を果たすため、函館の鱈を使った渾身の一皿とは!?
取材先
制作担当
【ディレクター】山本 裕美子(ViViA)
【プロデューサー】高橋 司 佐々木 豊(ViViA)
【プロデューサー】安田 裕史 紫藤 泰之(テレビ朝日)