第350回『栗』
10月30日放送
■黄金色の実り「栗」
実りの秋、待ちに待った山の贈り物「栗」の季節です。ご存知ですか?栗は果実類の中ではカロリーナンバーワン!穀物に匹敵するほど栄養価が高く、タンパク質やビタミン類、ミネラルもバランスよく含みます。少量で非常に効率のよいエネルギー食品です。貯蔵できる貴重な食材として、稲よりも古くから栽培されたと考えられています。偉大な山の恵みをたっぷり味わいましょう。
■「栗」がつなぐ師弟の愛と絆の物語
どこへも行けない。寝返りさえ打てない…。重い病に苦しむ俳人・正岡子規のためにふるさとの山栗を送り続けた愛弟子がいました。長塚節(ながつか・たかし)です。迫りくる死と向き合い、命を燃やして創作に没頭した子規。節はどんな思いで栗を届けたのでしょうか…?茨城県常総市に残る節の生家を訪ね、姪子さんから貴重なお話を伺いました。
■名産地・丹波の森
兵庫県丹波市は、栗の最高峰と称えられる名産地。栗の達人に出会いました。少しでも大粒の実を実らせるため、達人は真冬に枝を剪定します。なぜなら、生命力の強い栗は、切られることで危機感を持ち、子孫を残そうと種を実らせるからです。私たちがいただいている栗は、じつは、栗の木の“種”。黄金色の実りは、まさに栗の子どもであり、命の輝きそのものを頂いているのです。
■「栗」が奏でる珠玉の味わい
丹波の老舗料亭では、季節限定の「栗懐石」がふるまわれます。その名の通り、まさに栗づくし!手間暇を惜しまない、見事な一品一品に圧巻です。フランス料理店でも、「栗」はこの時期欠かせない食材だと言います。フランス仕込みの若手天才シェフが、繊細な技とアイデアを繰り出し、五感をふるわす感動的な料理を披露してくれました。これは必見ですよ!
取材先
制作担当
【ディレクター】伊藤 浩子(ViViA)
【プロデューサー】加納 満 (ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)