第201回『くるみ』
11月10日放送
■森の恵み・くるみ
■森の恵み・くるみ
秋、山は実りの季節を向かえ賑わいをみせます。その中で人々も動物たちも待ちわびる木の実があります。くるみです。濃厚な甘みと良質で豊富な栄養を持つくるみは、秋のごちそう。くるみを料理に使うと深みのあるコクと香ばしさが楽しめます。
今回の食彩の王国はくるみのアメリカと日本を巡る物語をご紹介します。
■アメリカ・くるみ開拓時代
■アメリカ・くるみ開拓時代
『ゴゴゴゴ…ガタガタ……』これはくるみの収穫に使う「ツリーシェーカー」。轟音を響かせながらツリーシェーカーはくるみの収穫へ向かいます。アメリカ・カリフォルニアはくるみの一大産地。その収穫方法はとてもダイナミックです。アメリカでくるみが作られるようになったのは、開拓時代からとされています。ヨーロッパから持ち込まれたくるみは、栄養豊富でしかも長い間保存ができ、開拓を広げた人々にとって命の糧となったのです。
くるみはハロウィンやクリスマスに欠かせない大切な食材。
さあ、一緒にくるみのホリデーディナーをお楽しみください。
■日本古来のくるみの「おもてなし料理」
■日本古来のくるみの「おもてなし料理」
山々に囲まれ江戸時代より宿場町として知られる木曽路の妻籠。ここでもくるみは貴重な食材として昔から親しまれてきました。日本には、古来から野生のくるみが自生し、分厚く固い殻の中に濃縮されたうまさを秘めています。このくるみを使い手間隙かけて作られる「おもてなし料理」。そこには昔ながらの知恵がいっぱい詰まっていました。
■アメリカのくるみとの出会い
■アメリカのくるみとの出会い
明治時代に入り、多くの外国人が日本に来るようになると様々な食材が持ち込まれるようになります。アメリカのくるみもこの時期にやってきたのです。日本に持ちこまれたくるみは、古来のくるみと比べ3倍以上もあり、人々を驚かせました。
そしてアメリカのくるみと日本のくるみ、この二つのくるみが出会い、一人の男の熱意によりくるみの革命を起すことになるのです。
■くるみを使ったフレンチ
■くるみを使ったフレンチ
信州でくるみに魅了されたシェフと出会いました。
フランス料理のシェフ藤木さんは、信州で初めて出会ったくるみに衝撃を受け、くるみを地元の食材とあわせた華麗な料理を作り出しています。
山の恵みをたっぷりと使ったフランス料理。
存分に秋の味をご堪能ください。
今週のおすすめレシピ
今週のおすすめレシピ
【ふろふき大根のくるみ味噌】
くるみの香ばしさが大根の甘みを引き立てた身も心も温まる一皿です。
《材料》(5人分)
・くるみ・・・・・・・・・ 60g
・大根・・・・・・・ 中1本
・味噌・・・・・・・・・・ 40g
・砂糖・・・ 大さじ1位
・しょうゆ・・・・ 大さじ1
・だし汁・・・・・・・ 30cc
《作り方》
1.大根は先の細いところは切り、太さのそろったところを10等分に輪切りにし、しょうゆとだし汁で30分くらい煮る。
2.くるみをすり鉢で細かくなるまですり、味噌と砂糖を入れてさらにする。
3.2.の中に大根の汁を少量入れ、盛り付けた大根の上からかける
ここがポイント
大根はだし汁で煮ないで、ふかしてもおいしいです。そのときはくるみ味噌を少々辛めに作ります。砂糖を入れるときは大根の自然な甘みを大切にし、砂糖の入れすぎに注意しましょう。
取材先
制作担当
【ディレクター】椎葉 百合子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道 那須 恭子(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)