第182回『ニジマス』
6月23日放送
■虹色に輝くレインボートラウト!
■虹色に輝くレインボートラウト!
夏に向けてスーパーの店頭に並び始めるニジマス。からだに虹色に輝く帯を持つことから、英名で「レインボートラウト」という美しい名前を持つサケ科の淡水魚です。原産地アメリカから日本にもたらされたのは明治10年のこと。輸入された卵の人口ふ化を成功させたのは関澤明清でした。その後、大正から昭和にかけて、ニジマスの養殖は全国へと広がります。中でもミネラルたっぷり安定した温度の富士山の湧き水を利用して、養殖が行われているのが静岡県富士宮市。全国で最もニジマス養殖が盛んな場所です。
■避暑地・日光で愛されたニジマスの歴史
■避暑地・日光で愛されたニジマスの歴史
イギリス人貿易商、トーマス・グラバーも訪れ、大好きな鱒釣りを楽しんでいた栃木県日光にある中禅寺湖。山に囲まれた日光で、手に入る新鮮な魚といえば湖や川にいる魚・ニジマスです。明治6年に創業した日光金谷ホテルでは、ニジマスを「中禅寺トラウト」と呼び、珍重していました。そして、避暑に訪れた外国人客の口に合うメニューとして誕生したのが、「虹鱒のソテー金谷風」です。名物料理として100年以上も愛されてきた秘訣とは?
■津軽海峡の荒海で育ったニジマス
■津軽海峡の荒海で育ったニジマス
津軽海峡に面した下北半島の大畑漁港。この地で毎年5月末から7月までのわずかな間だけ食べられるニジマス「海峡サーモン」を紹介します。海峡サーモンは生食を目的として生まれた魚です。津軽海峡という厳しい自然の中で育まれた身の引き締まった大きなニジマス。5月の最終日曜である出荷の解禁日には、午前中の3時間ほどで140本が完売。東京・神楽坂に、このニジマスのおいしさに目をつけたお店がありました。色鮮やかな前菜のマリネに、レアでいただくグリルに…。イタリアンの鬼才が海で育ったニジマスに挑みます。
■文豪・ヘミングウェイも愛したニジマス料理
■文豪・ヘミングウェイも愛したニジマス料理
「日はまた昇る」「老人と海」などの小説で知られるヘミングウェイの趣味は、釣りだったと言います。そんなヘミングウェイが愛したのは生ハムをたっぷり使ったニジマス料理でした。スペイン北部、ピレネー山脈に面した町では特によく食べられている家庭料理です。在日スペイン人主婦の方に再現していただきました。本当に簡単に出来て、美味しいおすすめメニューです。塩焼きやムニエルに飽きたらご家庭でいかがですか?
取材先
制作担当
【ディレクター】 吉井 みどり(ViViA)
【プロデューサー】 加納 満(ViViA)
【プロデューサー】 高階 秀之(テレビ朝日)