第152回『かまぼこ』
11月11日放送
★かまぼこ王国・日本
★かまぼこ王国・日本
プリプリの弾力を秘めた白い肌。おせち料理の定番といえば「かまぼこ」です。かまぼことは、白身魚のすり身に調味料を加えて練り、蒸したもの。それには「新鮮な魚から凝縮された旨み」が詰まっています。かまぼこは、その昔お祝い事にはかかせなかった高級食品です。大臣、将軍のお祝いのお膳には「かまぼこ」は、かかせないものでした。海に囲まれた日本では、その土地の魚を原料として風土に合った様々なかまぼこが作られています。今回は、「かまぼこ」の魅力を求めて、三つの都市を巡ってみました。
★白いツヤとプリプリの弾力・・・「小田原かまぼこ」
★白いツヤとプリプリの弾力・・・「小田原かまぼこ」
城下町として栄えた小田原市は、200年の歴史を誇るかまぼこの特産地。かまぼこを支えてきたのは、豊かな海の恵みと箱根連山の伏流水です。今も10を越えるメーカーがその品質を競っています。小田原かまぼこは、おめでたい扇子がモチーフだそうで、おせちなどのお祝いごとに、まさにもってこいの食品です。製品作りはほとんど機械化されていますが、祝い事に使われる大型蒲鉾など特別注文のときには手作業が必要です。若手育成にも力を注いでいる小田原、伝統は受け継がれていくことでしょう。
★大阪の主流は・・・「焼きかまぼこ」
★大阪の主流は・・・「焼きかまぼこ」
商人の町として栄えた大阪では、その昔、京の都まで運ぶのに日持ちがするように焼いたかまぼこは生まれました。表面を焼いた「焼きかまぼこ」には、「杉板」がかかせないと言います。その理由とは・・・?
★美味を追い求める京都
★美味を追い求める京都
平安京以来、1000年以上に渡り都が置かれていた京都では、美味を追い求める文化を育みました。山国・京都では、その昔飛脚を飛ばしてまでも新鮮な魚を手にし、並々ならぬ苦労をしてかまぼこを作ってきたといいます。その地で出会ったかまぼこは、京都ならではの、趣が詰まったかまぼこでした・・・。
★かまぼこから生まれる料理の品々
★かまぼこから生まれる料理の品々
蕎麦屋の刺身、「板わさ」は、わさび醤油がベストマッチ。冬の風物詩・おでんには大根や昆布とともにかかせないのは「揚げかまぼこ」たち。その揚げかまぼこから出る旨みは、おでんを味わい深くさせているのです。かまぼこをやわらかくした「しんじょ」で生まれる懐石料理の品々。独特の旨みと歯ざわりを持ったかまぼこは、様々な料理と取り合わせることによって、料理の世界が奥深くなっていくのです。
取材先
制作担当
【ディレクター】生越 明美(ViViA)
【プロデューサー】加納 満(ViViA)
【プロデューサー】高階 秀之(テレビ朝日)