スマデータ投票
モバイルサイト
メールマガジン
ケイジバン
番組へのご意見
最新号のTOP


今回は「8人の女たち」。おすぎさんの評価はいかに!?
今回は11/23に公開されるサスペンス映画を紹介。'02年ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞した「8人の女たち」(フランソワ・オゾン監督)です。舞台は1950年代のフランスの田舎町。メイドのルイーズ(エマニュエル・ベアール)が大邸宅の主・マルセルの寝室に朝食を持っていったところ、マルセルは背中を刺されて死んでいました。警察を呼ぼうにも電話線は切られ、外は大雪で車を動かすこともできません。しかも外部から侵入した形跡はなし。家内にいた人間は誰もが、マルセルに対する複雑な思いを持つ者ばかりで…。カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール、ファニー・アルダン、ヴィルジニー・ルドワイヤン、リュディヴィーヌ・サニエ、ダニエル・ダリュー、フィルミーヌ・リシャール。ゴージャスな女優8人が一堂に会す点でも、大注目の作品です。おすぎさんの評価は?
配給:ギャガ Gシネマ

この映画は、前に私がナンバーワンって言った「まぼろし」を撮ったフランソワ・オゾン監督のものなんです。ベルリン国際映画祭で、出演してる8人の女優さん全員が主演女優賞をとっちゃうほど、凄い女優さんたちが集まってるんです。私たちの時代には“テクニカラー”という、凄く綺麗な赤とかグリーンとか黄色とか…3原色を凄く上手に使って、別々にフィルムに定着させる手法があったんです。この映画でもそれを使ったんだけど、現代ではうまく再現できなくて、いろいろ苦労して“テクニカラーっぽいもの”を作ったんです。で、出てくる女優さんはいろんな世代の大スターで、ミュージカル仕立ての殺人事件+女同士の戦いを描いてます。最初、雪に閉じ込められた屋敷の中で、8人の女にとっていろんな存在(父、夫、愛人など)である男が殺されます。そこに、女たちの様々な思惑が出てくる。まぁ、「オリエント急行殺人事件」系のものだと考えればいいと思います。そこに不思議〜なテクスチャーと雰囲気が加わってるんですが、「え〜、こうやって突然、歌が入ってきていいのぉ?」と思いながらも、「そうか、そうだったの!」と思わせるところに映画の上手さがある。
オゾン監督がこの手の映画を作ると、本当にうまく、楽しく、不思議な雰囲気にできるな、と。そういうわけで、この映画は2000円の価値があると思います。
Copyright(C)2002
TV-ASAHI
All Rights Reserved.