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2025年7月19日文月の参

福島・郡山市
~幸せ実る ブルーベリー農園~

舞台は福島県郡山市。病を乗り越え、ブルーベリーの美味しさを届けたいと農園を開いた城 清里仲さん(40歳)が主人公です。
父の仕事の都合で横浜とアメリカで育ち、小学生になると父の故郷、郡山市で暮らし始めた清里仲さん。大学卒業後は東京で就職し、姉の紹介で知り合った秀之さんと結婚。そんな幸せの最中、「卵巣がん」が見つかりました。清里仲さんは仕事を辞めて治療に専念することに。その甲斐あって体調は良くなり、治療が終わると、ほどなくして妊娠しました。すると、秀之さんが転勤となり、一緒に韓国へ移住。そこで長男・満喜さんを出産すると、今度は子育てに悩むように。言葉や文化の壁もあり、次第に孤独を感じるようになっていったそうです。清里仲さんは心身を休めようと、長男・満喜さんを連れて、郡山市の実家へ戻ります。そんなある日、母・千代子さんが気分転換にと、誘ってくれた地元のブルーベリー農園で、人生を変える出会いがありました。「ブルーベリーを噛んだ瞬間に、重苦しかった心と体のしこりが吹き飛ぶような衝撃があった」と言います。その場で「ブルーベリー農園を開いてこの感動をみんなと分かち合いたい!」と決意した清里仲さんは、農業セミナーに通いイチから猛勉強。こうして2021年、『ベリーズパーク郡山』をオープンしました。
併設されたカフェでは、ブルーベリーをふんだんに使ったデザートや食事を楽しむことが出来ます。1番人気は、濃厚な味わいの「ブルーベリーヨーグルトスムージー」。1杯で150粒ほどのブルーベリーがぎゅっと詰まった一品です。
元気をくれたブルーベリーで「みんなの心と体を幸せにしたい」と、日々、奮闘する清里仲さん。夢を支える家族の姿、清里仲さんを応援する地域の方々との心温まる交流を紹介します。

農園にずらりと並ぶブルーベリーは、なんと108種類。時間制限なしで食べ比べが出来ます。中でも人気なのは、“ブルーベリーの王様”とも呼ばれる「スパルタン®」。芳醇な香りとブルーベリーらしい果汁が弾け、最高だといいます。自分好みの味を探すこともブルーベリー狩りの楽しみの一つです。

この日は、カフェのメニューで使用するソフトクリーム「あだたらのちち きよミルク」を仕入れに向かいました。出会いは6年前。農業研修で訪れたマルシェで「きよミルク」を食べた清里仲さんが感動し、その場で「コラボさせてください!」と申し出たそうです。このメニューのために育てて冷凍したブルーベリー「スノーチェイサー」に、「きよミルク」をたっぷりと。仕上げに生のブルーベリーをふんだんにトッピングして、お互いを輝かせる最高のマリアージュです。

新メニューとして地元・郡山の「うねめ牛」を使ったブルーベリーのカレーを開発中の清里仲さん。「ブルーベリーのフレッシュさを残したい」と試行錯誤をしていました。使用するのは香りの良い品種「オンズロー」。野菜の旨味が凝縮した地元で人気の「大玉カレー」のルーとじっくり煮込みます。試食は定年退職後、ほぼ毎日掃除や草むしりを手伝ってくれている伊藤さんと鈴木さんにお願いしました。伊藤さんのアイデアで、生のブルーベリーもトッピングし、盛り付けをひと工夫。抜群のフルーツ感とお肉感にお2人も大満足でした。

単身赴任中の夫・秀之さんも、週末には必ず帰って清里仲さんをサポートしています。この日は親子3世代でバーベキューです。ご家族のお肉の食べ方は、“ブルーベリーソース添え”が定番。「ブルーベリーとペパロニのピザ」も並びます。母・千代子さんは、オリジナリティの塊の清里仲さんから「今後もどんなものが出てくるのか楽しみ」だと語ります。病を乗り越え、ブルーベリーとの出会いから新しい人生を切り拓いた清里仲さん。これからもブルーベリーを極めて「実り多き人生」を歩んでいってください。

楽園通信

ベリーズパーク郡山

清里仲さんが営むブルーベリー農園。
毎年夏にはブルーベリー狩り体験を行っています。
詳しい期間や予約方法、メニューについてはSNSをご確認ください。

カフェ営業時間(7・8月)
金・土曜 午後0時30分~午後3時
日・祝日 午後0時30分~午後3時30分
※ドリンク・ソフトクリームのみ提供
ピザ・カレーは9月から

ブルーベリー狩り体験
※ブルーベリーがなくなり次第終了
土・日曜 要予約
大人2,500円~ 小人1,200円~