茨城・小美玉市
~サビの魅力 鉄のアート~

舞台は茨城県小美玉市。会社を退職し、鉄の廃材などを使った作品作りをしている
稲毛 丈さん(42歳)と妻の幸子さん(38歳)が主人公です。
小美玉市(旧美野里町)出身の丈さん。小学生の頃、夏休みの工作がきっかけでモノづくりにのめりこみ、東京のギター製作学校に通いました。しかし、思う進路には進めず、地元の物流会社に就職。趣味としてアクセサリー作りなどを続けました。25歳の時に幸子さんと出会い、4年後に結婚。幸子さんも木の指輪やピアスなどの創作を始めした。そして2人は、休みを利用してイベントに出店。そんなある日、たまたま訪れたカフェで目に飛び込んできたのは、古い鉄で作られた家具。時を重ねたその趣に魅了され、鉄の廃材などを使ったモノ作りをスタート。次第に鉄に対する思いが強くなり、自分たちの工房を持つ夢を抱くように…。そして2023年3月、丈さんは会社を退職。小美玉市内にある貸店舗で、夫婦で作る鉄工房『Jing(ジング)』をスタートさせました。
子どものころから大好きだったモノづくりが高じて鉄の工房を開いた丈さん。そんな丈さんに導かれ鉄アートの職人になった幸子さん。2人を応援する家族や地域の人たちとの交流を紹介します。



『Jing』は鉄の廃材などを材料に使っており、使う廃材は友人・知人から譲ってもらったりしています。廃材を提供した友人からは「ゴミにしか見えていなかった物から、アイデアが出てくるところがすごい!」と驚きの言葉が。



完成した作品は、廃材を組み合わせた文房具や家具、さらには購入した人が使い方を自由に決められる鉄のオブジェもあります。丈さんは海岸で鉄くずを探し始めてから、環境への意識も変わり、プラスチックなどのゴミも拾うようになったといいます。


この日は、以前依頼を受けて看板を納品した友人の牧場を訪れました。デザインから一緒に考え完成した看板には“サビ”が生まれていました。これは丈さんと幸子さんの作品の特徴の一つ。「時の流れを感じることができる一つの表現方法」になっています。



『Jing』はイベントにも出店しています。丈さんは、「普段は制作で工房にこもっているため、対面でお客さんのリアクションが見ることができて楽しい」と話していました。




Jing
稲毛さんご夫婦の営む工房。
看板やアクセサリー、オブジェなど様々なオーダーを受け付けており
廃材だけでなく新しい素材でも制作できます。
詳細はSNSをご確認ください。
営業時間;午後2時~午後9時
不定休
ネームタグ 500円~
ミニ看板 4,000円~