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2024年8月31日葉月の伍

新潟・新潟市
~ひんやり!旬のフルーツかき氷~

両親が営んでいた地域の「よろずや」を新たなかカタチで復活させ、『季節のくだもの 団吉氷店』を開いた中野直美さん(58歳)が主人公です。
新潟市内の農家で生まれ、幼い頃から料理が得意だった直美さん。仕事を通じて出会ったのが、飲料メーカーに勤めていた一也さんでした。21歳で結婚すると、一也さんの両親が営む、『よろずや団吉』を手伝うことに。「何かあると団吉」と、買い物やお喋りをしに来た近所の方々で、『よろずや団吉』はいつも賑やかだったといいます。そんなお店で直美さんは、店番や配達を手伝いながら、3人の子供を育てました。しかし、時代の変化とともに、よろずやを頼りにしてくれるお客さんの数は減少。ついに3年前、義父母は店じまいする決断をしました。当時、直美さんはお店を残したいと思いつつも、一歩踏み出せずにいました。そんな時、直美さんの背中を押してくれたのが長女の菜々子さんでした。「一緒に新しい団吉を始めよう!」と提案してくれたのです。「娘と一緒ならやれそうな気がする」と感じた直美さんは、ついに『よろずや団吉』と同じ場所にお店を出す決意をしました。そして、「何屋さんにするか」を家族で相談していたとき「あること」を思い出します。地域のよろずやであった『団吉』は、近くのお寺のお祭りのときには、毎年テントを出し「かき氷」を振る舞っていたのです。夏祭りの思い出の味「かき氷」を再び楽しんでほしいと考えた直美さんは、2022年に『季節のくだもの 団吉氷店』をオープンしました。現在、東京で働く長女の菜々子さんは、事あるごとに新潟へ帰省し、直美さんをバックアップしています。よろずやのような地域の拠り所を作ろうと始めた『季節のくだもの 団吉氷店』。旬の果物たっぷりのかき氷が魅力です。かき氷店を切り盛りする直美さん、厨房を手伝う妹の恵美さんと夫の一也さんの奮闘ぶり。そして、かき氷に欠かせない果物を仕入れている農家との交流や、『団吉』を盛り上げる家族との生活を紹介します。

旬のフルーツたっぷりのかき氷が魅力の『団吉氷店』。直美さんは、定番メニューを作らず、おいしい時期の果物だけを使い季節ごとに4~5種類のかき氷を提供しています。この日は、地元特産の桃をたっぷり使った「ローズゼラニウム薫る桃ミルク」や、夏の定番「西瓜と塩」など4種類。シロップのみではなく、氷の中にもコンポートやクリームなど様々なお宝が隠れた『団吉』のかき氷に、お客さんも思わず最高の笑顔になりました。

『団吉氷店』には「かき氷」の他にもうひとつ「夏祭りの思い出の味」があるんです。それは、義母・玲子さんの作る三角形の「ちまき」。昔はお寺のお祭りになると、村中が作ったのだとか。そんな思い出の「ちまき」を玲子さんと長女・菜々子さんが作ります。この日は、旬のトウモロコシを加えてアレンジしました。ふっくら甘くて美味しい『団吉』のちまき。次の世代へ受け継がれていくことでしょう。

長年、『よろずや団吉』の店主だった義父・国一さん。今は、家庭菜園をしながら、『団吉氷店』を応援してくれています。国一さんの育てる野菜は甘くて美味しいと家族にも好評。中野家の食卓には、たくさんの野菜料理が並びます。この日も、新じゃがを使ったコロッケや、新潟の夏の味覚「ナスのけんちん」などが出来上がり、家族揃っての夕食が始まります。「自分が好きで始めたことなのに、みんなが協力してくれて本当に感謝。」と話す直美さん。『団吉』は、とってもあったかいです。

日々、新たなかき氷の可能性を探っている直美さん。この日、向かったのは枝豆農家の佐野さんの畑です。なんと直美さん、枝豆の美しい緑色を生かした「かき氷」を作りたいと考えたんです。店に戻ると試作がスタート。枝豆のシロップを、豆乳を使ったシロップの上に重ねがけし最後に枝豆をトッピングします。完成したら、玲子さんと早速試食。「おいしいね!」と声が上がりました。メニューに加える日が楽しみですね。

楽園通信

季節のくだもの 団吉氷店

直美さんの営むかき氷店。旬のフルーツをたっぷり使った、贅沢なかき氷を味わうことができます。

営業時間 午前11時~午後6時
定休日 火・水曜
※問い合わせはSNSより

楽園通信

coffee&wine 御隠居

夫の一也さんが『団吉氷店』の隣で始めたコーヒーショップ。コーヒーをテイクアウトできるほか、ワインを購入することもできます。

営業時間 正午~午後4時
定休日 火・水曜
※問い合わせはSNSより