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2024年6月29日水無月の伍

北海道・清里町
~絶景と美食宿 夢かなえる北海道SP~

北海道の知床半島などダイナミックな自然が魅力の道東を舞台に、2組の主人公を紹介する1時間拡大スペシャル。どちらも、長年抱いていた夢を絶景の地で叶えました。
1組目の主人公は、世界自然遺産・知床エリアを中心にネイチャーガイドをしている菅野又康彦さん(54歳)と妻の島貫晴子さん(32歳)。お客さんが覚えやすいよう「またさん」「はるさん」のニックネームで呼び合っています。「斜里岳を望む知床半島で、いつか働きたい!」それが「またさん」こと菅野又(すがのまた)康彦さんが13歳の時に抱いた夢でした。
室蘭市出身のまたさん。中学1年生の夏に、自転車にキャンプ道具を括りつけて北海道一周の旅を決行します。それは2か月以上に渡る大冒険。道内の各所を巡る中、最も感動したのが…。夕日をあびてピンク色に染まる斜里岳の眺めと、手つかずの自然が残る知床半島でした。そして「いつかこの地で働きたい」と夢見るようになったんです。ところが家庭の事情から、14歳で養護施設に入ることに。働きながら定時制高校で学んだ経験を「お金を稼ぎ、生きるのに必死だった」と振り返ります。その後は長距離トラックのドライバーとなり日本中を駆け巡りました。ある時、またさんが宮城県塩竈市で休憩中、声をかけてきたのが「はるさん」こと晴子さんです。これを機にお付き合いが始まりましたが、翌年に起きた東日本大震災ではるさん一家は被災。救出に向かい、救援物資を運び続けたまたさんは「いつ何が起こるか分からない。したいことはやれるうちにするべき」と思うようになりました。そして13歳からの夢を果たすべく、2014年に単身で清里町に移住。観光バスの運転士をしながら地域のことを学びました。翌年、はるさんも合流し、互いを尊重したいと事実婚を選択。またさんは2017年に知床地域を案内するネイチャーガイド会社『知床清里町 ウエネウサルみどり』を設立し、翌年には清里町の自宅の敷地で、車中泊が出来る「RVパーク」を始めました。今は日々、2人で協力し合いながら訪れるお客さんを楽しませています。

お2人の住まいは中古で購入した立派なログハウス。その裏手は自ら森を開墾して作りあげた「ウエネウサルみどり・RVパーク」、6台が泊まれる車中泊の施設です。またさんは長距離トラックドライバー時代から「車で気兼ねなく泊まれる場所があったらなぁ」と考えていたそうで、それを形にしました。軽自動車で泊まりに来た、友人で常連客の髙須賀功治さんは「家で寝るのとはまた違って、自然の中で寝られるのが良い」と、いつもここでの滞在を楽しんでくれています。そんなRVパークの一角には「足湯」もあって、実はこれが温泉なんです!この家は元々温泉付き物件で、屋外にあった露天風呂を友人の高橋道生さんが改装して足湯に作り替えてくれました。建設会社で働く高橋さん。森を切り開いての土地整備や東屋作りも、経費が安く済むように知恵を絞ってくれたんです。「初めて会った時からまたさんは礼儀正しい人で、知床が大好きって言って来てくれて。出来ることは力になりたい」と高橋さん。またさんの大きな知床愛と、実直な人柄で多くの仲間が協力してくれるんです!

世界自然遺産・知床エリアを含む道東の自然を、日々ガイドするお2人。本格的なトレッキングだけでなく手軽に楽しめるガイドコースも用意しています。知床半島の象徴ともいえる美しい「知床連山」や、北海道の代表的な景勝地「摩周湖」を見学するなど様々なコースがあります。またさん・はるさんのガイドに参加したのは、斜里町に移住した岡田さん一家。これまでも何度かガイドを利用し、勉強になったそうです。この日は「カムイワッカ湯の滝」など世界自然遺産内を巡るコース。中でも「フレペの滝遊歩道」に入る際は、知床自然センターで安全に散策するためのレクチャーからスタートします。アメなど甘いものやドリンク、食べ物を持ち込むことは厳禁で、野生動物の住みかにお邪魔する気持ちを持って入ることが大切。時にはエゾシカなどの動物が姿を現すことも。海霧が濃かったこの日、終着地点では雲海が見られ、幻想的な風景を作り出していました。ここで見られるのが景勝地「フレペの滝」。冬に大地に振った雪が伏流水となり、滝となって流れていくのがオホーツク海。流氷で知られますが、実はその氷は生物を豊かにしている源なのです。知床が世界自然遺産に選ばれた理由の一つは、陸地と海域を含めた自然の循環と希少な生態系。本当に知床半島はすごい場所なんです!そんな大好きな場所で働く、またさんとはるさん。これからも大自然と共に生き、充実した毎日を送ってください!

楽園通信

ウエネウサルみどり

またさんとはるさんが営む「RVパーク」と、知床など道東エリアの自然を案内する「ネイチャーガイド」。

電話:0152-26-7184
※ご予約は電話またはHPからお願いします。

【RVパーク】
チェックイン時間:日によって異なりますので要確認!
定休日:不定休 
宿泊料金:1泊4,000円~
※要予約

【ネイチャーツアーガイド】
清里町パノラマ周遊ツアー 1人8,000円~(最少催行人数2人より)
神の水カムイワッカシャワークライミングツアー 1人15,000円~(最少催行人数2人より)
(ガイドの種類、人数によって値段は異なります)
※ガイド内容はHPよりご確認下さい。

北海道・弟子屈町
~絶景と美食宿 夢かなえる北海道SP~

2組目の主人公が暮らすのは清里町の隣、弟子屈町。優美なカルデラ湖、屈斜路湖畔で4年前『レイクサイドリゾートペンション クッシャレラ』を始めた𠮷田 聡さん(49歳)と、妻の美恵さん(53歳)が主人公です。木のぬくもりあふれる宿で、聡さん自慢の道東の食材にこだわるフレンチと、自家製パンで宿泊客をもてなします。
東京都八王子市出身の聡さん。大学時代、長期の休みに長野県の白樺湖畔のペンションで住み込みのアルバイトを始めました。自然豊かな場所でお客様をもてなす仕事に魅了され「いつかペンションを経営したい」と思うように。卒業後は大手化粧品会社の営業職に就いた聡さん。札幌に赴任となり他社で美容部員をしていた美恵さんと出会います。価値観が合った2人はすぐに付き合い始め、結婚。転勤で関東に引っ越す際、故郷・北海道を愛する美恵さんと話し合い「いつか北海道でペンションを開くこと」が夫婦共通の夢になりました。3人の子供が誕生するとしばらく子育てに追われましたが、千葉に構えたマイホームに友人を招いては聡さんが料理を振る舞うことが楽しみに。また、聡さんは教室で6年間パン作りも学びました。そんな中、美恵さんがある日突然、がんと診断されます。その時美恵さんは「夢を何も叶えていない。私まだ死ねない!」と思ったそう。幸い術後の経過も良く美恵さんは元気になり、この経験をきっかけに夫婦は本格的にペンションの候補地探しを開始。自然豊かな屈斜路湖近くにしようと考えていたところ、閉めたばかりの湖畔のペンションを見つけ、購入して建物を受け継ぐことに。こだわって建てられた宿は素晴らしく、なんと源泉かけ流しの温泉まで付いていました。そして夫婦は末っ子の未望璃(みもり)さんを連れて移住し、2020年5月に『ペンション クッシャレラ』をリニューアルオープン。地元食材にこだわる聡さんの料理と美恵さんの明るい接客で訪れるお客さんを温かくもてなしています。

学生時代からの夢をかなえ、ペンションのオーナーシェフとなった聡さん。これまで
独学で料理を勉強してきました。自慢のパンを始め、ジャムや豚や魚の薫製など、あらゆるものを手作り。道東の食材にこだわったフレンチは前菜からメイン、デザートに至るまで手を抜きません。長年、千葉県松戸市にある有名パン店が開く教室でパン作りを学んできた聡さん。自家製酵母と北海道産小麦を使い、バゲットやクロワッサン、ドライフルーツやクルミがたっぷり入ったブレッドなど様々な種類のパンを焼き上げます。料理も地域の食材を吟味し、北海シマエビと肉厚のホタテ、サクラマスやイクラなど道東の海の幸をふんだんに使った料理や、畑で採りたてのアスパラガスのサラダに自家製アスパラガスアイスを添えたお洒落な一皿も。また、ご近所の鈴木さんが作っている「越冬じゃがいも」を使用した甘く濃厚なポタージュスープなど、どれをとっても聡さんのこだわりが詰まった絶品料理。宿泊のお客様も大満足です。朝食はサラダやソーセージ、スクランブルエッグにスープ、さらに山盛の自家製パンが付いてボリュームたっぷり!美味しいものを堪能しながら滞在をゆっくりと楽しんでもらいたいご夫婦です。

とにかく料理にこだわり、妥協を許さない聡さんと、おおらかで笑顔が絶えない美恵さん。対照的でとってもユニークなご夫婦です。お2人が、以前のオーナーから購入し建物を引き継いだのは4年前。客室が3部屋で、夫婦2人で切り盛りするのに丁度よく、木の温もりあふれる作りが気に入りました。そして、最も気に入ったのが源泉かけ流しの温泉。内風呂と木立に囲まれた露天風呂もあります。とある昼下がり、ペンション内にあるプライベートルームでは、聡さんの手作りパンとパスタでランチタイム。一緒に食卓を囲むのは、夫婦の娘で3人きょうだいの末っ子・未望璃(みもり)さん。
ご夫婦と一緒に千葉県から移住してきました。実は最初は乗り気じゃなかったそうですが、いまは「外を眺めただけで癒されパワーがもらえる。来てよかった」と語ります。
学生時代からの夢を、夫婦の努力でかなえたお2人。毎日の日課は、夕方に歩いて1分の屈斜路湖へ出向き、日々移ろいゆく季節を感じながら写真に収めること。湖を眺めていると「いま、屈斜路湖にいるんだと実感する、毎日が特別」という聡さんと美恵さ
ん。
そんな思いを互いにかみしめながら暮らします。
これからも大好きな屈斜路湖のほとりで素敵な宿と家族、そして仲間と共に、特別な時間を過ごしていってください!

楽園通信

レイクサイドリゾートペンション クッシャレラ

主人公・𠮷田さんご夫婦が営むリゾートペンション。
道東の食材を使ったフレンチが絶品!源泉かけ流しの温泉もあります。

問い合わせ:午前10時~午後6時
定休日:不定休
※ご予約はペンションHPからお願いします。

1泊2食 1名 29,700円~ 
※宿泊は2名様から 季節により値段が異なります