岐阜・下呂市
~飛騨街道の民泊カフェ~

舞台は岐阜県下呂市。旧宿場町で交流の場を作りたいと、2021年に古民家カフェと民泊を始めた佐藤 文さん(40歳)が主人公です。
山形県出身の文さんは、24歳の時に一念発起してイギリスに留学。アフリカの貧困問題などに関心を持ち、帰国すると東京のシンクタンクに就職しました。しかし6年後、激務に体調を崩し休職することに。このまま仕事を続けるより自分が豊かだと感じられる田舎暮らしがしたいと考え、住処を探す旅に出ます。物件の値段や広さを条件に関東から中部地方へと探し続け、ついに見つけたのが岐阜県の下呂市金山町。「初めて訪れたのになぜか懐かしかった」と運命を感じ、築90年以上の古民家を購入。移住したら交流の場を作りたいと考えていた文さん。外から来るお客さんには「民泊」を拠点に町を楽しんでもらいたい、地元の人たちには茶の間に集まって楽しく過ごして欲しい…そんな思いから2021年11月『コミュニティカフェ・民泊つむぎ』をオープンしました。
旧宿場町で交流の場を作りたいと移住し、カフェと民泊を始めた文さん。地域住民や旅人との温かい繋がりを紹介します。



『つむぎ』は、民宿以外にも「地域のために何かをしたい」と考える人にカフェスペースを貸し出しています。現在は月に2回、地元のお母さんたちがランチを作ってもてなす「地域食堂とくま」や、幅広い年代の人たちが集まってレクリエーションを楽しむ「いきいきネットワークたんぽぽ」など、交流の場を広げています。



文さんは地元の建築会社の方と協力して、空き家の改修イベントも行っています。田舎暮らしに興味のある人に改修作業を体験してもらい、結果としてその空き家を民泊などにしていこうという取り組みです。この日は集まった皆さんと空き家の内装をペンキ塗り。参加した子供たちも楽しそうです。



この活動を通して改修した『つむぎ』をはじめとする3軒の古民家は、実際に民泊として文さんが仲間と協力して運営しています。『古民家宿・ごはん処 樹々庵(じゅじゅあん)』は、一日1組限定の民泊で、囲炉裏を囲んでご飯を食べることができます。『古民家コテージとろせ』も一日1組限定。周辺には滝があり、自然豊かです。



民泊などが落ち着いている日は、街並みを楽しむ文さん。移住の際に懐かしいと感じた飛騨街道を少し脇に入ると、「筋骨(きんこつ)」と呼ばれる路地が迷路のようになっている公道があり、そこを歩いて探検します。筋骨には地下水を引いた共同の洗い場などもあり、ここでも地元の人たちとの交流が広がっています。




コミュニティカフェ・民泊つむぎ
主人公・佐藤 文さんが営む民泊です。
宿泊予約はHPからお願いいたします。
電話番号:090-4461-6266
完全予約制
宿泊料金:1人5000円~/泊(朝食付き)
チェックイン 午後3時から
チェックアウト 正午まで