山梨・甲府市
~柔らかお肉のキッチンカー~

今回の舞台は山梨県甲府市。アメリカの伝統的な肉料理「プルドポーク」で、みんなを笑顔にしたいと、キッチンカー販売を始めた山内祥平さん(45歳)と妻の徳子さん(46歳)が主人公です。
埼玉県出身の祥平さんは大学を卒業後、甲府市の技術系派遣会社に就職。同僚だった徳子さんと28歳の時に結婚しました。その後、県内の半導体関連会社に誘われ、エンジニアとして開発に携わるように。仕事は先端的な技術だったため“いつ世の中の役に立っているのか分からない”孤独な作業が続きました。そんな中、日々の楽しみは仲間と集うアウトドアでのキャンプ飯。一人でいるより、みんなと美味しい料理を共有できることで、リフレッシュできたといいます。そして40代、アメリカのポートランドに長期出張をすると、運命の出会いが訪れました。それは下町にズラリと並ぶ屋台レストラン。みんなが笑い、集う、その光景に圧倒されました。そして、帰国後「目の前の人を笑顔にするキッチンカーを日本でやろう!」と思い立ちます。祥平さんが選んだのは、豚肉の塊を柔らかくなるまでじっくり火を通し、ほぐした、アメリカのソウルフード「プルドポーク」。会社を早期退職すると、納得のいく味を求めて試作を重ね、キッチンカー販売ができるよう軽トラックを改装。そして去年1月、キッチンカー『プルポ』をスタートさせました。「目の前のお客さまに直接おいしさを届けたい!」という夢に向かって走り出した祥平さん。それを支えてくれる徳子さんや、仲間、そして常連さんたちとの交流を紹介します。



祥平さんは、地元のレストランの厨房を借りて仕込みをしています。使うのは山梨県産の豚肩ロース。日本人に合うように独自にブレンドしたスパイスをすりこみ、一晩おいたものを加熱します。プルドポークはバーベキュー料理ですが、祥平さんは試行錯誤の末、お肉が硬くならない圧力鍋に行きつきました。ほろほろとした肉の塊を引き裂いて、仕込みの完了です。



この日は、『ふえふきマルシェ』に出店するため、徳子さんと笛吹市に向かいました。イベントに集まったキッチンカーはおよそ40台、さらに屋根のあるスペースには90店以上のお店が並びました。あいにくの雨でしたが、「プルドポーク」を目当てに、たくさんのお客さまが来てくれました。初めて食べた方たちにも「おいしい!」と大好評です!



祥平さんは新しい食材“大塚にんじん”を使いたいと、市川三郷町を訪れました。“大塚にんじん”は、この地の特産品で、50センチを超える長さが特徴です。にんじんを頂いた後、試作品を作るために向かったのは、元同僚の河住さんのお宅。今回試作するのは、「スパイシーチキンバーガー」。大塚にんじんは、中にはさむキャロットラペにします。そして、バーガーに使うソースはゆずジャムとイチゴチョコのソースを用意しました。バンズにチキン、“大塚にんじん”のキャロットラペ、各ソースを載せて試作品の完成です。



早速、完成したバーガーを河住さんご家族と一緒に試食します。まずは、ゆずジャムから試食。「大塚にんじんの食感がアクセントになっておいしい!ゆずジャムがスパイシーさをマイルドにしてくれてチキンと合う」と好評でした。一方、イチゴチョコソースのバーガーはというと…みんな微妙な表情です。イチゴチョコソースの商品化は見送りとなりました。




キッチンカー プルポ
看板メニューはプルポバーガー。
パンにプルドポークをたっぷりと載せてはさみ、焼き上げたプルポホットサンド。さらに、ターメリックライスにプルドポークをのせ、ピリ辛のサルサソースと温泉卵の相性が抜群のプルポオーバーライスなど、プルドポークを様々な形で味わうことができます!
営業は週5日です。
キッチンカーによる販売のため、
出店場所などの詳細はSNSをご確認ください。