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2023年12月16日師走の参

福島・いわき市
~湯の町ダイニング宿~

今回の舞台は福島県いわき市。築60年の空き家を借り自力で改装し、ゲストハウスとダイニングバーを始めた三上健士さん(43歳)が主人公です。
福井県越前町で生まれ子供時代を埼玉県で過ごした健士さんは、高校と大学で語学を学び商社に就職しました。転機が訪れたのは、2011年3月11日。東日本大震災で仙台空港近くにあった会社の倉庫が津波の被害を受けたことでした。片付けの手伝いで東京から駆けつけた健士さんは、被災地を目の当たりにして「人生は儚い。なにがあるか分からない。やりたいことは、やれる時にしよう」と心に決め、31歳で会社を退職し海外放浪の旅へ。アジア、中東、アフリカ、ヨーロッパなど1年半で50か国を巡りました。お金を掛けない旅でしたが、心を豊かにしてくれたのが、各国で宿泊したゲストハウスでの様々な人との出会いと交流でした。その経験から「旅人が交流できるゲストハウスを自分も始めたい」と考えるように。帰国後、開業資金を貯めるため再就職、勤務地のいわき市で医療機器メーカーに勤める桃子さんと出会い、38歳で結婚しました。翌年には資金の目途がつき39歳で会社を退職、空き家を借り1年半をかけて自分で改装しました。そして2021年2月、念願だった『Guesthouse&Kitchen Hace(ゲストハウス&キッチン ハセ)』をオープンしました。
名称の『ハセ』は福井県で健士さんの祖母が、かつて営んでいた旅館名に因んでいます。1階がダイニングバー、2階がゲストハウスです。ダイニングバーでは、いわき市を中心に福島県内の食べ物を提供しています。コンセプトはズバリ!「食べるアンテナショップ」。毎夜、地元客や旅行者が集い、食べて飲んで交流を深めています。
人との出会い、地場産品との出会いなど様々な縁を大切にし、新たなことに挑戦し続ける健士さんの姿と、そこに集う人たちとの交流を紹介します。

『Guesthouse&Kitchen Hace』では、健士さんが厳選した、地元の美味しいモノと出会えます。いわきの郷土料理「さんまのポーポー焼き」や「とうふ工房・奈良屋の2色ざる豆腐」など、福島県内の美味しいモノばかり!まさに「食べるアンテナショップ」です。

健士さん、ご近所の食事処『玉半』に餃子を仕入れに行きました。この餃子がお目当てのお客様のため!そのお客様とは誰あろう、妻の桃子さんです。仕事帰り保育園に長男・承太郎くんを迎えに行き、たまに健士さんの店で晩御飯を食べるんです。桃子さんも承太郎くんも、玉半の餃子で作った水餃子が大好きなんです!

『Guesthouse&Kitchen Hace』に、コーヒーのいい香りが漂っていました。月に1度のコラボカフェの日です。市内の『bo-shi coffee』坪井さんと、お惣菜とお弁当のお店『キャンディきっず』の山野辺さんが一緒に営業です。坪井さんは「ここに来た時に来てくれるお客さんも居るので、お互いのお客さんの行き来があれば一番嬉しい」と話してくれました。これも健士さんが掲げる「食べるアンテナショップ」の形なんですね。

健士さんは、空き家を利用して一棟貸しの宿を始めようと改装中です。手伝ってくれているのは、桃子さんの父・太一さんです。この日は、リビングとキッチンの間の壁を取り払う本格的な作業です。太一さんも日曜大工が好きで、楽しそうに作業をしていました。一棟貸しの宿は間もなく開業予定。さらに忙しくなる健士さんです。頑張ってください!

楽園通信

Guesthouse&Kitchen Hace

1階が食事とお酒が楽しめるダイニングバー、2階がゲストハウスです。
予約・問い合わせは全て、WEBサイトからお願いします。

営業時間 午前11時半~午後3時(土・日・祝)
     午後5時~午後11時(毎日)
定休日 不定休

宿泊 4,000円~
ランチ 1,000円~
ディナー 5,000円~(コース、飲み放題)
現金利用不可。電子マネー、クレジットカードでの支払いのみです。