長野・佐久穂町
~みんな笑顔 町のパン屋さん~

舞台は長野県佐久穂町。自然の中でのびのびと子育てがしたいと、移住先でパン屋さんを始めた木田拓也さん(50歳)と妻の友美さん(38歳)が主人公です。
富山県出身の拓也さんは兄の仕事を手伝うためニューヨークへ。飲食業に携わり、公認会計士の資格も取得。同じニューヨークでダンスを学んでいた愛知県出身の友美さんと39歳で結婚します。長女・莉央奈さんの誕生をきっかけに家族で帰国し、両親と同居。拓也さんはコンサルティング会社を始めました。次女・陽奈さん、三女・瑛麻ちゃんが生まれると、莉央奈さんの小学校入学を機に長野県へ移住。拓也さんはこれからの人生を見つめ直し、移住する直前に亡くなった母・タミ子さんの生き方を思い起こします。地元になかった美容室を開き、亡くなる直前まで働いて地域の方から愛されていたタミ子さん。「母のように生きたい」と、それまで佐久穂町になかったパン屋さんの開業を目指します。ご夫婦でパン作りをイチから学び、JR小海線の八千穂駅前に空き店舗を借りて改修。2021年9月、地元で初めてのパン屋さん『タミーベーカリー』をオープンしました。
地元に喜ばれる商売がしたいと、パン屋さんを始めた木田さんご夫婦と、地域の仲間たちとの温かい触れ合いを紹介します。



タミーベーカリーでは毎日25~30種類のパンが並びます。なかでも長野県でおなじみの牛乳パンが人気で、「信州サーモン」を使ったパニーニ、おやきパンなど、地元食材を使ったパンにご夫婦は力を入れています。現在は、町の酒蔵が作る甘酒を使った新作メロンパンを試作中です。



お客さんに好きなパンを選んでもらいたいと、たくさんのパンを焼くので売れ残りが出てしまうこともあります。閉店後、それを箱に詰めて冷凍し、全国に発送しています。フードロス削減の想いから始めましたが、「捨てなくてよいのは精神衛生上、とても助かっている」と拓也さんは言います。



小学校が休みの日は、三姉妹もお手伝いです。「まちの駅」にパンを納品する時は仲良く値札シールを張ります。店では莉央奈さん(9歳)がレジ打ち、陽奈さん(7歳)が袋詰め、瑛麻ちゃん(4歳)はレシートを渡します。お客さんも思わず微笑み、
多くのパンを購入。みんなで「ありがとうございました~!」も、忘れません。



定休日の日曜日。家族と過ごす時間を大切にしている拓也さんは、みんなで自宅近くの八千穂高原をお散歩です。午後は近所の方に手伝ってもらい、冬に使う分の薪割りを行いました。「この町に出来たパン屋さんをみんなで押し上げていきたい」と言われ、地元に人たちに支えられていることを改めて実感したご夫婦です。




タミーベーカリー
木田さんご夫婦が営むパン屋さんです。
オンラインショップにて冷凍パンの全国発送も行っております。
お電話での冷凍パンのご注文は受け付けておりません。
詳しくはお店のSNSをご覧ください。
電話番号:0267-78-3279
営業日時:午前11時~午後5時
定休日:木曜、日曜、祝日
タミーの牛乳パン 260円
さくさくメロンパン 160円