第2回 2009年12月5日(土)ひる1時59分 放送 ヒミツの祇園へ〜冬の京都ほっこり旅〜

京都を代表する花街、祇園。一般には敷居が高い、入りづらいといったイメージがありますが、一歩を踏み込めば、千年の歴史が垣間見られる、華やかな世界が待っています。今回の番組では、祇園という京都の中でも特別な場所を舞台に、ずっと守られてきた伝統や文化、そして新しく作られていく京都ならではの商品などをご紹介していきます。これから冬支度の始まる季節の中で、美しい京都に隠された秘密の祇園をご堪能下さい。
旅人 女優:中山エミリ 女優:黒谷友香 俳優:西村和彦
ヒミツの祇園

さまざまな文化を育んできた千年の都・京都。
中でも特に“京都らしさ”を深く残している街が、祇園です。
祇園独特の情緒や魅力は昔ながらの“しきたり”に閉ざされた世界が醸し出す神秘性にあります。実はその神秘性、つまり“祇園のヒミツ”を知り楽しむことこそが、祇園の旅の醍醐味なのです。
「京都は好きだけど、祇園は敷居が高い」という思い込み。
「一見さんお断り」に圧倒され、なかなか入り込めなかった祇園。 知っていそうで意外と知らない“祇園のヒミツ”を解き明かしながら、伝統と格式を守り続ける街だけが持つ独特の風情を味わいます。


今回の旅の始まりは、祇園の中心である「八坂神社」。 京都三大祭のひとつ「祇園祭」は、このお社のお祭りです。 そして、この八坂神社の門前町として生まれたのが、祇園なのです。




祇園のメインストリート、花見小路を歩く旅人3人。西村和彦さんが、黒谷友香さんと中山エミリさんを最初に案内したのは、「祇をん萬屋(よろずや)」といううどん屋さん。昼時には行列ができる、知る人ぞ知る人気店なのです。




ここの名物は「ねぎうどん」。契約農家から毎日直送されるという、こだわりの「九条ねぎ」を惜しげもなく1杯の中にたっぷり7〜8本分も盛り付け、カツオと昆布の出汁をはったもの。その量にはオドロキです。誰でも気軽に行けるお店ですが、西村さん曰く「ここを一見さんお断りにしてほしい!」。

舞妓さんの世界

祇園といえば・・・やはり、舞妓さん。その艶やかな姿は、まさに「これぞ京都」。 祇園を代表するお茶屋のひとつが「廣島家(ひろしまや)」。西村さんは何故かこの廣島家さんの勝手口に向かいます。と、そこに現れたのは舞妓・小扇(こせん)さん。しかも薄化粧に普通の着物という、お座敷に出ない昼間の姿です。この小扇さんに、普段の舞妓さんが行くというとっておきの場所に連れて行ってもらいました。
最初は、“祇園の奥座敷”とでも言うべき、石塀小路(いしべこうじ)の、露地の奥にひっそりたたずむ甘味処「紅蝙蝠(べにこうもり)」。お稽古の後などに舞妓さん仲間とこっそりと(?)来るそうです。ここは有名な画家・金子國義さんプロデュースのお店です。小扇さんおススメのメニューは「桑の葉ラテ」と「太秦プリン」。 ここで小扇さんから、色々な話を聞きました。 小扇さんは舞妓になって4年目の19歳。「お母さん」と呼ぶお茶屋の女将さんの話には、一同興奮と緊張が隠せませんでした。「ぜひ、お母さんに会いたい。でもちょっとコワい。」この「お母さん」の存在こそが、祇園の大きなヒミツのひとつなのです。

続いては、創業400年の老舗手ぬぐい店が展開する「RAAK(ラーク)」。おしゃれな店内には、センスの良い手ぬぐいや小物がたくさん。ここでのおススメは大判の風呂敷。これにちょっと手を加えると、素敵なバッグに早変わり。黒谷友香さんと中山エミリさんはそれぞれ実際に気に入った柄の風呂敷をバッグにしてみました。

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これぞ祇園、一見さんお断り!

今宵のお宿は、高台寺下にある“片泊まり”の宿、「松葉亭」。
“片泊まり”とは一泊朝食付きの宿泊のこと。元々は、祇園あたりで遊んだ旦那衆がそのまま泊まり、翌日の朝食だけを食べて帰ったことが始まりと言われています。 この「松葉亭」の一番の贅沢は、部屋からみる景色。八坂の塔が目の前にあるのです。
チェックインの後は、再び祇園・花見小路へ向かう3人。
行く先は「廣島家」さん。ついに「お母さん」と対面です。普段はめったに見られない、一流お茶屋のお座敷を案内してもらった後、じっくりと「お母さん」のお話をうかがいました。


祇園のお茶屋さんでは、財布も何も持たなくても良い(!)のだとか。お茶屋さんでの飲食はもちろん、移動のタクシー、2次会のお店にお土産など、お願いすれば「お母さん」がすべてを手配してくれて、それぞれでは一切その場での支払いは必要ないのです。そして後で「お母さん」からまとめて請求してもらうシステムになっているのです。だから、一見さんはお断り!信用を得た常連さんだけに許された遊び方なのです。これこそが、ヒミツの祇園の真骨頂、祇園が祇園であり続けた理由です。
舞妓・小扇さんも、華やかな舞妓さん姿になって再登場。昼間の姿からの大変身ぶりは、必見です!

知る人ぞ知る、究極の肉料理

晩ごはんは、西村さんがお馴染みの肉割烹の店「安参(やっさん)」。実は祇園は肉料理のお店がとても多く、中でもここはいつも満員の超人気店です。 この店には、あるルールがあります。それは・・・最初に出される生肉5種類を食べてからでないと、煮込みやステーキなどを注文できない(!)ということ。目利きのご主人が厳選した生肉は、これまでに食べたことのない感動の味。ぜひ一度、ご賞味ください!




小さい子供の頃から知っているという西村さんが来るとあって、ご主人はとっておきの肉料理を準備しておいてくれました。創業以来60年余り、ずっと継ぎ足してきたという鍋で3日間じっくりと煮込んだ牛ほほ肉。口の中で一瞬でとろけてゆく食感に、3人は言葉を失うほど感動しました。一見さんでも行けるお店、でも何度か通って常連さんになれば、より深く楽しめる・・・そんな祇園の姿を知りました。

祇園で唯一!ミシュラン3つ星のお店

旅の2日目は、祇園に隣接する古刹・建仁寺の塔頭「両足院」での早朝の坐禅体験から。ここの特色は、坐禅の前後に「養生法」という気功をとりいれた動きをすることで、心と体をリフレッシュさせるというもの。 一般拝観はしていないお寺ですが、坐禅を申し込むことで、素晴らしいお庭を見せていただけるというのも、知っておきたい裏技です。





ランチは、先日発表されたミシュランガイドで3つ星をとった名店。四条通りから細い露地の奥に恐る恐る入って行くと・・・そこが「千花(ちはな)」。実はここは創業以来60年間、一貫して一見さんも受け入れてきたお店です。
伝統を踏まえつつも独創的な料理をいただきます。先付は「ラ・フランスと笹カレイの黒ゴマソース」。ラ・フランスとゴマの相性の良さに驚かされます。続いては、「貝柱真蒸(しんじょう)のすまし仕立て」に「明石鯛のお造り、針昆布添え」。千花ならではの素晴らしい京料理に舌鼓。ここのご主人に、祇園での心構えを教えていただきました。


なんと1000年ぶり!に公開中のお宝

旅の最後は、祇園からちょっと足をのばして「青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)」へ。天台宗総本山三門跡のひとつという名刹中の名刹です。
数多くの美術品・芸術品がある京都ですが、鉄則のひとつが「見られるときに見とく!」。「国宝・青不動明王像」は、創建以来始めてでなんと1000年ぶりに公開中という貴重なもの。
神秘的な迫力に、圧倒される3人・・・。これを目にすることができるのは今年 12月20日までです。




祇園のヒミツを、そして祇園の魅力を1泊2日という短い時間で堪能した3人。それまでに持っていた祇園のイメージが、大きく変わったようです。これをご覧の皆さまも、ぜひ「ヒミツの祇園」へ旅してみてはいかがですか?


取材先リスト

建仁寺両足院
東山区小松町591建仁寺山内
TEL:075-561-3216
FAX:075-561-3270
地図

廣島屋
東山区祇園花見小路
連絡不可
地図

紅蝙蝠
東山区下河原通八坂鳥居前下る
下河原町463-8
TEL:075-533-6688
地図

RAAK
東山区東大路通四条下ル
祇園町南側532
TEL:075-541-3434
FAX:075-541-3435
地図

祇をん 萬屋(よろずや)
東山区花見小路四条下ル二筋目西入ル
小松町555-1
TEL:075-551-3409
地図

安参
東山区祇園町北側347-170
TEL:075-541-9666
FAX:075-525-1384
地図

青蓮院
東山区粟田口三条坊町69-1
TEL:075-561-2345
FAX:075-561-0383
地図

八坂神社
東山区祇園町北側625
TEL:075-561-6155
FAX:075-531-1126
地図

松葉亭
東山区下河原南町409
TEL:075-561-2079
FAX:075-551-2857
地図

千花
東山区祇園町南側584
TEL:075-561-2741
FAX:075-541-6758
地図

フォトギャラリー 京の情景をお楽しみください。

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