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特集

2019年4月26日

ブラジル移民に寄り添った天皇陛下

このお忍びの視察は、すぐにブラジル中に伝えられ、移民の心に“皇室は自分たちを忘れていなかった”と深く刻まれた。1978年、天皇陛下は再びブラジルを訪問された。歓迎式典には、ブラジル全土から約8万人の日系人が押し寄せた。通訳として陛下のオープンカーに乗った二宮正人さん(70)は「スタジアムに入ったとき、わーわーと歓声で、陛下が何を言っているのかわからなかった」と話す。陛下は後日、このときのことを『日の本の血を引く人の埋め尽す 式は高鳴るブラジルの空』と詠まれている。二宮さんは「(陛下が)目線を同じくしてお話になられることに移民の方々はものすごく感激する。彼らが移住した戦前においては天皇は神様だから。彼らにとっては夢にも思っていないことだ」という。そして「日本の国策として(国を)出て行った方を何とかして慰問されて、彼らがどういう生活をしていたかを知って、慰めたいというお気持ちではないかと私は思う」と話す。

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