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#851
2023年1月22日

国際ビジネス開発部の仕事

【番組司会】山口豊(テレビ朝日アナウンサー)
      八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【出  演】中井幹子(国際ビジネス開発部 部長)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
テレビ朝日の「海外ビジネス」に関する業務を行う、「国際ビジネス開発部」の仕事を紹介します。



<国際ビジネス開発部の仕事>
①「コンテンツ販売」ドラマ・アニメ・バラエティーなどの番組を販売。
②「フォーマット販売」番組企画・番組コンセプトなどを販売。
③「新規事業」。番組の共同制作や共同出資。
テレビ朝日とテレビ朝日サービスのスタッフ約20名が在籍。



<海外へのコンテンツ販売方法>
①コンテンツ(番組)を部署内で選定する。
②販売先を探す。海外の見本市(展示会)で番組を紹介し取引先を見つける。



<世界最大級の映像コンテンツ見本市>
世界最大級の映像コンテンツ見本市「ミップコム」は毎年フランス・カンヌで開催されています。
「ミップコム2022」には、およそ100カ国から、参加者およそ1万1000人、出展ブースは300以上でした。
番組やコンテンツを「買いたい人・バイヤー」と「売りたい人・セラー」が世界中から一堂に会し、商談はもちろん、試写会で自分たちのコンテンツを世界にアピールします。
テレビ朝日は、およそ30年前の1992年から見本市に参加。
今回は9名のスタッフが、海外の顧客と商談を重ねました。
日本の放送局8社が番組企画を世界各国のバイヤーに紹介するイベント「トレジャー・ボックス・ジャパン」にも参加。
会場に集まった世界中の制作会社やプロデューサー、クリエイターたちに、テレビ朝日のコンテンツを直接アピールしました。

<テレビ朝日の主力コンテンツ>
海外向けの主力コンテンツは「アニメ」。
「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」はインドで15年、スペインでは30年放送されています。
最近ではアニメを販売するだけではなく、海外との共同開発、共同出資の話もあり、「日本と組みたい」という声が多いそうです。



<フォーマット販売>
バラエティー番組の企画・コンセプト、ドラマの脚本など「企画の骨子を販売」するのが「フォーマット販売」。
「ロンドンハーツ」の企画「格付けしあう女たち」は、世界10カ国以上で現地版が制作されています。

<海外で人気のテレ朝ドラマ>
断トツで人気なのが「ドクターX~外科医・大門未知子~」シリーズ。
個性が強く、芯の強い女性のキャラクターが世界で注目されています。
「七人の秘書」「ゼロの真実~監察医・松本真央」「家政夫のミタゾノ」も人気。日本で制作・放送した番組をそのまま販売するだけではなく、フォーマットを販売し、海外でリメイク版を制作してもらうことが次のステップなんだそう。

<商談の内容>
時間が限られているため、短時間でコンテンツの魅力を紹介するトレーラー(宣伝のために作られた短い映像)をバイヤーに見せて興味を持ってもらう。
継続的に契約しているところとは、「あと何話欲しい?」「どんな権利が欲しい?」「金額は?」など契約継続の商談をします。

<世界が求めるコンテンツ>
欧米は制作費が大きく出演者が豪華でオリジナリティーがある「プレミアムコンテンツ」を求めています。
アジアではドラマやアニメなど「完成した番組」で、同時配信や同時放送が求められています。

<字幕・吹き替えの作業(ローカライズ)>
字幕・吹き替えの作業は現地で。
翻訳の仕方でニュアンスが変わってしまうので慎重に行なってもらっています。

<番組の英語タイトル>
英語版のタイトルは国際ビジネス開発部のスタッフと海外の顧客と協議して決めることもあるそう。
「おぼっちゃまくん」は「OBOCCHAMA-KUN」。
主人公独自の言葉は現地で「OBOCCHAMANESE」と呼ばれるほど人気なんだとか。

<海外のバイヤーが求める番組>
アニメの人気はもちろんですが、最近はドラマやバラエティーに高い関心をもたれています。
コンテンツの競争が激しい中、オリジナリティーのある日本のコンテンツは、「平均点が高い」と評価を得ています。



<国際ビジネス開発部のこれから>
コンテンツの需要は世界中からあります。
テレビ朝日のコンテンツを一つでも多く海外に展開したいです。
日本の中だけに留めておくのはもったいない。
クリエイターの皆さん、コンテンツ、ビジネス部門がうまく循環できれば世界が広がっていくと思います。




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