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#783
2021年8月1日
ニュースCG室の仕事(後編)
【番組司会】寺崎貴司(テレビ朝日アナウンサー)
八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【出 演】島田了一(テレビ朝日CG担当部長)
福田隆之(テレビ朝日CGデザインディレクター)
原田甫(テレビ朝日CGデザインディレクター)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
八木麻紗子(テレビ朝日アナウンサー)
【出 演】島田了一(テレビ朝日CG担当部長)
福田隆之(テレビ朝日CGデザインディレクター)
原田甫(テレビ朝日CGデザインディレクター)
【ナレーター】田中萌(テレビ朝日アナウンサー)
報道番組のデザインを考え、運用するニュースCG室の仕事、後編。
デザインからマニュアル制作までを前回は紹介しました。
今回は、テロップの発注から放送までを追いかけました。
デザインからマニュアル制作までを前回は紹介しました。
今回は、テロップの発注から放送までを追いかけました。

<テロップができるまで>
発注→作画→校閲→送出までをすべてオンラインで行っています。


・テロップの発注作業
番組の制作チームがシステムに入り、発注カタログを使ってテロップ原稿を入力すると、すでに作ってあるデザイン通りのテロップが完成。
このシステムの凄いところは、「校閲システム」。
呼び方が変わった会社や人物名をチェック、誤字脱字も指摘してくれます。
番組の制作チームがシステムに入り、発注カタログを使ってテロップ原稿を入力すると、すでに作ってあるデザイン通りのテロップが完成。
このシステムの凄いところは、「校閲システム」。
呼び方が変わった会社や人物名をチェック、誤字脱字も指摘してくれます。

・発注作業が終わったら「受付」が確認
テロップの特徴を見ながら得意なスタッフに振り分けます。
※スーパーJチャンネル 1日700~800枚のテロップを作成します。
テロップの特徴を見ながら得意なスタッフに振り分けます。
※スーパーJチャンネル 1日700~800枚のテロップを作成します。


・作画
文字の大きさや色を整えます。
同じ書体だと数字が小さく見えてしまうことがあるので、文字と大きさのバランスをとったり、指定の色を付けます。
完成したら「校閲」にかけて確認、保存します。
読みやすさや美しさに留意。テロップも一つの作品と考えています。
文字の大きさや色を整えます。
同じ書体だと数字が小さく見えてしまうことがあるので、文字と大きさのバランスをとったり、指定の色を付けます。
完成したら「校閲」にかけて確認、保存します。
読みやすさや美しさに留意。テロップも一つの作品と考えています。

・校閲
発注通り作られているか?誤字や脱字がないか?を最終確認。
作画の段階でもチェックし、さらに校閲専門スタッフでチェック。
必ずここで2回チェックします。
発注原稿が間違っている可能性もあるので、固有名詞、数字、地名、平仮名表記かカタカナ表記か?などのチェックは必ず行います。
この後、番組スタッフがさらにチェックして、放送に使用されるのです。
発注通り作られているか?誤字や脱字がないか?を最終確認。
作画の段階でもチェックし、さらに校閲専門スタッフでチェック。
必ずここで2回チェックします。
発注原稿が間違っている可能性もあるので、固有名詞、数字、地名、平仮名表記かカタカナ表記か?などのチェックは必ず行います。
この後、番組スタッフがさらにチェックして、放送に使用されるのです。

CG室は24時間交代制で1日に3,300枚のテロップを作成。
ミュージックステーションの歌詞テロップも作成しています。
ミュージックステーションの歌詞テロップも作成しています。
<CGデザインの仕事をするためには?>
昔は高価なソフトとPCがなければ作れなかったCGですが、現在はノートPCや安価なソフトで誰でも作れる環境になりましたので、どんどん手を動かして興味ある作品を作ることが大切。
<デザインのAI化>
Abemaニュースでは、キャスターや出演者がしゃべった言葉をAIが認識してテロップとなっています。
<優れたデザイン>
番組の「色」を印象付けるデザインとブランディングは素晴らしいと思います。
報道ステーションのオープニング、赤い糸で作ったCGは、自作ですが、良かったと思っています。
世の中に響きそうなものを読む力もデザイナーには必要かと。
世界水泳のワールドレコードの赤い線は、テレビ朝日のCGチームが作成。
今や、水泳だけでなく陸上でもワールドスタンダードになりました。
派手さや豪華さ、かっこよさだけでなく、水泳の魅力を引き出した映像美表現、演出を際立たせるCGも大切。
報道ステーションのオープニング、赤い糸で作ったCGは、自作ですが、良かったと思っています。
世の中に響きそうなものを読む力もデザイナーには必要かと。
世界水泳のワールドレコードの赤い線は、テレビ朝日のCGチームが作成。
今や、水泳だけでなく陸上でもワールドスタンダードになりました。
派手さや豪華さ、かっこよさだけでなく、水泳の魅力を引き出した映像美表現、演出を際立たせるCGも大切。

<新型コロナウィルス禍で変わったこと>
自宅から会社のシステムに入れるようにして、リモートでテロップの作成ができるようにしました。

<報道番組におけるCGの役割>
視聴者にわかりやすく見やすいデザインを作成すること。
裏番組との差別化。
綺麗に整理された情報は視聴者の理解を助け安心感を与える。
番組のブランド価値を高めるもの。
統一したビジュアルが番組の信頼性も高める。
裏番組との差別化。
綺麗に整理された情報は視聴者の理解を助け安心感を与える。
番組のブランド価値を高めるもの。
統一したビジュアルが番組の信頼性も高める。


<Abemaのデザイン>
スマホで見ることを考え、テロップを通常より大きくしたり、色数を絞り、グラデーションは無し、文字のエッジもなるだけ付けない。
なるべくシンプルに見せることに徹底しました。
なるべくシンプルに見せることに徹底しました。
<CGとデザインの今後>
島田:AIや新しい技術を活用して省略化していくための技術的進化が必要。

福田:時代に合ったCGにアップデートしていく必要があると考えます。
デザインは消費されるものなので、オーダーが来た時にその時代にあった「ちょっと新しい」をどうやって作っていくか?ストックしていくかが大切。
デザインは消費されるものなので、オーダーが来た時にその時代にあった「ちょっと新しい」をどうやって作っていくか?ストックしていくかが大切。

原田:まだまだこれから進化していかねばならないので、デザイン・ブランドを高めて視聴者にわかりやすく信頼される番組作りの下支えをする。