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2017年8月5日放送中江兆民 若き日の憧憬

高知城の東、はりまや町。この地で生まれた中江兆民は、自由民権運動に大きな影響を与えた思想家です。民の自由・平等の権利を獲得するために闘う、反骨のジャーナリストでもあった兆民。エッセイ集『一年有半』では、政治家になった元志士たちに対して厳しい人物評をしています。
そんな兆民が、小間使いのように言うことを聞いてしまった人物、それが坂本龍馬です。
「龍馬を見た時に自然に尊敬の念を抱いた」と回想している兆民。死ぬ間際、弟子に向けて「文章こそ、国を治めるうえでもっとも重大なものである」という漢詩を遺しています。
武力に頼らず、国を変えようとした兆民。龍馬亡きあと、その理想を受け継いで権力と闘った思想家です。
訪れた場所
高知県立文学館
高知城の城郭内にある文学館。高知の文学者を時代やテーマによって紹介しています。
番組でご紹介した弟子に遺した色紙なども、中江兆民のブースで見ることができます。
所在地 高知県高知市丸ノ内1-1-20
電話番号 088-822-0231
開館時間 9:00~17:00(最終入館は16:30)
休館日 年末年始(12月27日~1月1日)
観覧料 常設展:360円、企画展:500円(常設展含む)