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日本のガイドブックには載っていないような田舎町でクロアチアはキャンプを張っていました。
決戦の地ニュルンベルクからは北へ180キロほどの山間にある、バド・ブリュッケナーという小さな町で、外国人がこの町を訪れることは珍しく、大都市のワールドカップ熱などどこか遠い国のお話のように静かな佇まいの中で、あちこちにひらめくクロアチアの旗が唯一ワールドカップを感じさせる目印となっていました。
練習場も、日本で言う町営グランドのような規模のものですが、周りを山に囲まれて緑が多く、聞こえてくるのは鳥のさえずりだけという自然の中、クロアチアの選手たちは先日のブラジル戦の疲れなど感じさせないような明るい笑顔で現れました。 |
全員集合 |
今回の取材で一番気になっていたのは、ブラジル戦でわき腹を傷め途中交代したニコ・コバチ選手の様子だったのですが・・・
いました、いました。弟のロベルト選手と一緒に楽しげにウォーミングアップをしています。 |
コバチ兄弟
(左:ロベルト、右:ニコ) |
キャプテンであり、ボランチとして攻守の要でもあるニコ選手がいるのといないのとでは、日本戦でのクロアチアのパフォーマンスにかなり影響が出ると思っていたのですが、やはりワールドカップという大舞台でアドレナリンが出まくり?痛みもどこかへ飛んでいってしまったのでしょう。
正直、ちょっとガッカリしたところもあり、何か日本に有利になる材料は無いものかと探していたところ、 |
弱点を探せ |
なんと、ニコ選手が一人グランドを後にするではありませんか!そのまま彼は車に乗り込み、グランドに居たのは15分程度で練習を切り上げてしまいました。
その後は残りの22人でミニゲームなどで汗を流して1時間ほどで練習を終了。
果たしてニコ・コバチ選手の状態は? |
練習の横には可愛いボールボーイも |
1時間後に行われた記者会見でクラニチャル監督はニコ選手について、
「彼は単なる打撲で骨に異常は無い。18日の試合にベストな状態で望めるように、今日は軽いウォーミングアップ程度にしておいた。日本戦にはちゃんと出場できるでしょう。」
と質問に答えてくれました。 |
クラニチャル監督 |
果たしてこれは心理作戦なのか、それとも重症なのか?
少なくとも万全の状態ではないということだけはわかりましたが、あの強靭な面構えの選手ですから、多分本番までには何が何でもコンディションを整えてくるのでしょう。
日本もけが人を何人か抱えていますが、クロアチアも決して万全ではありません。後はどちらがより強く「勝ちたい」という思いをプレーに反映できるかでしょう。
私たちも放送という立場から全力で応援します。
皆さんの気持ちをドイツに送ってください。 |