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1月18日 スポーツ少年団

 
「スポーツ少年団の問題点と新しい形」

しかし、創設から40年を経て、スポーツ少年団にも、様々な問題が生じてきました。

一人の熱心すぎる指導者による、勝利至上主義のハードトレーニングではもはや子供たちがついていけなくなっています。また、少子化と過疎化によってチームスポーツができなくなっている少年団もあります。

そこで、時代にマッチするように、いろいろと工夫を凝らすところが増えてきました。
今でも団員が増えつづけている少年団を訪ねてみました。毎週日曜日に活動を行っている、群馬県新町のSVC少年団。指導するのは小出利一さんです。

SVCとは「新町バレーボールクラブ」の略で、もともとはバレーボールの少年団でした。しかし、現在では、選手育成ではなく、子供たちに外遊びの機会を提供することに主眼がおかれています。

サッカー、ドッジボール、ロープブランコ、ペットボトルロケットと自分で好きな種目をえらんで遊ぶこどもたち。小学校の校庭を狭しとはしりまわっています。

ここでは、かつてこの少年団で育った中学生や、高校生が、子供たちの遊びをリーダーとしてサポートします。ボール取りの相手をしてあげたり、ブランコを押してあげたり、縄跳びをするときには、縄のしまい方を教えてあげたりと素敵なお兄さんお姉さん役を買って出ていました。

中学生や高校生の声をきいてみましょう。
「小さいこと遊んで楽しいです。部活が無いときはここへ来て手伝っています。」
「家にいても、ごろごろしているか、勉強しているか、ねているかですからね。かえってここにくれば動くのでストレス解消になるんですよ。」
「純真な頃に戻っているわけですよ。」

イベントを開催するときも、中学生や高校生が中心になって進めていきます。
プロテニスプレーヤー佐藤直子さんの「親子ふれあいテニス教室」が行われた日の様子を覗いてみると、100人を超える参加者に、手際よくゲームの内容を伝え、サポートする中学生、高校生の姿がありました。その手際は見事でした。

佐藤直子さんもその様子にはびっくりしたようです。
「子供がもっと小さい子供を誘導して、うまく遊ばせると言うのがうまくいっているのがわかって、感動しました。」

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