［since 1972 渋谷公園通り。］　　　　【auヘッドライン】テレ朝プラス　2013.5.27掲載

こんにちは。外を歩くと気持ちのいい季節ですね。
草木の匂いがむんむんする中で木漏れ陽を浴びる気持ちよさといったら！

東京都内も、実は森や公園が充実しているのですよね。
神宮外苑、新宿御苑、代々木公園、日比谷公園…まだまだたくさん♪

わたしにとって子供のころの身近な「森・原っぱトップ3」といえば、
代々木公園、井の頭公園、神代植物公園。
あ、国際基督教大学(ICU)もお気に入りでした。(子供が言うな、という感じですが＾＾；当時は大らかで、近隣の人がピクニックしていたりして(笑))

父の会社が渋谷だったこともあり、代々木公園にもよく行きました。
両親とフリスビーや竹馬(という名の金属製)で思い切り遊び、
公園通りの坂を下り渋谷へ。
母のショッピングに連れられつつ（パルコ１階のよく寄るお花屋さんで買ってもらった小さな兎のぬいぐるみを後生大事にしていたなあ）、
公園通りの赤い電話ボックスの前にあるクレープ屋さん。「獅子林」か「アレフィオ」で食事をして(懐かしい!)、
車の中で寝て起きると三鷹の家に着いている。というのが週末のレギュラーコースであったような。
とても親しみのある、こどもの頃の思い出のつまっている渋谷です。

現在40歳なわけです。時は確実に経っている。
当然渋谷も変わります。
なのに、こどもの頃の記憶って、こんなふうにわりとすぐ近くにあるものですから、
最近のニュース企画で目にするような渋谷の場面に遭遇すると、
思い出映像とクロスして、なんだか不思議な感覚に捕らわれてしまうのですね。
ましてや、土地の形が特徴的な渋谷。
扇形に広がる渋谷の街の原型が、時が経とうがあまりにもそのままなわけで。
そこにきて内容(?)だけ変化していることが、なおさら不思議具合に拍車をかけるというか。

実際にさんざん見ているわけだからデジャヴではないし、
タイムスリップしていないタイムスリップ？という感じなのか？
自分で言ってても訳わからん(笑)、この「不思議な感じ」に名前はついていないのかしら。と思ってモヤモヤしていたら、

既視感(デジャヴ)の反対語として、
「未視感(ジャメヴ)」という言葉があるのですね！

「見慣れているはずの光景や物事が、
まるで未体験の事柄であるかのように感じられること。」 (weblio辞書より) ですって。
広辞苑などには載っていないので、日本語としては最近の表現なのでしょうか。

未視感かあ。確かにそちらに近いのかもしれません。
未体験の事柄とまでは思わないにしても、
よく知ってる場所だったはずなのに違う人のものになっちゃった感じがして、少しさみしいのかもしれないですね。

渋谷パルコの開業が昭和48年。
渋谷から代々木公園につながる坂道が「公園通り」と名づけられたのが、
昭和47年のことだそう。
「パルコ（PARCO）」はイタリア語で公園の意味なのですが、
渋谷と、本当の公園「代々木公園」とをつなぐ坂道が「公園通り」で、
当時のシンボルビルが「PARCO(公園)」。
ね♪とてもきれいでしょ?(わたしが自慢するな、ですけれどｗ)

昭和47年生まれのわたし。「公園通り」という命名と、同い年だったのだなあ。
上記の家族との思い出話が5歳～10歳を中心としていますから、
昭和52年～57年のエピソードということとなるわけですが、
あの頃の赤い電話ボックスが、今も色味は違えど公衆電話として活躍中というのも凄い。だって、電話ボックスがこんなに誇らしい姿でメインストリートに置かれているのって、
他の街ではあまり目にしないような気が。
当時の街づくりの思いから、努力して残している方がいるのだと想像します。

そんなわけで、PARCOの前を通ると、もれなく郷愁がついてくるのです。
キュン。

歳を重ねると、なかなか味なご褒美がもらえるようですね。

そして、
「親との渋谷」があるならば、「放課後の渋谷」へと、
思い出にも成長バージョンがあるわけですが。
それこそ胸キュン！ものですね。

けれど、そこには触れずドロンしますよ。
古いっ！

萩野志保子

【ニュースEX】【auヘッドライン】テレ朝プラス　2013.5.27掲載