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7月20日 笑う子どもに涙!?

築地本願寺といえば、ドーンと立派なインド様式の外観が目を引くお寺ですが
そのお寺のホールで「こども寄席」なるものが開かれるというので行ってきました。


子どもが泣いたり騒いだりするのは彼らの仕事みたいなものですから仕方がないとはいえ開演中にそれをやられると、お客さんも演者も気が散って正に“話にならない”状態になるので、落語に限らずほとんどの舞台は<未就学児童は入場できません>となってますよね。

「こども寄席」はうちの3歳の娘はもちろん1歳になったばかりの息子も入場できる
というので喜び勇んで出掛けたわけです。
はてさて、集中して聞いていられるかどうか…
 

プログラムは
@落語「寿限無(じゅげむ)」
A大神楽 
B落語「元犬(もといぬ)」 
の三席。

テレビ番組の影響で最近は「寿限無」の長〜い名前をそらんじられる子どもが多い、とは聞いていたものの開演前からそこここで「ジュゲムジュゲム…」の大合唱で、客席はすでに何とも落ち着かない雰囲気。
こんなところで落語ができるのだろうか、とお客さんの咳払いひとつで集中力を失った我が落研時代を思い出し勝手に心配するのでした。

落語は二席とも古今亭菊志ん師匠。
 

・・・さすがプロ。
子どもたちの心をあっという間につかんだかと思うと、いつの間にか江戸落語の世界へご招待。
うちの子どもも時折声を上げて笑いながら楽しそうに聞いております。
 

さすがに1歳の息子はイスの下を這いずり回るなど自由奔放でしたが、そんな息子がイスのカドに頭をぶつけてギャーっと泣き始めても、プロは一切動じることありません。
大神楽の曲芸(柳貴家小雪 師匠)が始まると、これがまた大興奮。
よく分かっていない息子まで拍手しはじめるほど満場の拍手喝采でした。
 

子どもたちには驚くほど新鮮に映っているのだろうなあ、と小学生のころ父に連れられていった上野・鈴本演芸場の情景を思い出しました。
「時そば」に大笑いしつつ感動した初体験が鮮やかに蘇ってきてなぜかジワッと涙が。

ここでちょいと取材。
総合プロデューサーの小熊一実さんによると
「日本の話芸や伝統芸能をもっと多くの人に体験し、楽しんで欲しいという思いと、こどもたちが親と一緒に楽しめる、本物のイベントを企画したい、という女性スタッフの母としての思いをきっかけにできた企画です」とのこと。
子どもにも本物の文化や芸術を伝えたいという心意気あっぱれ!でございました。

ちなみにこども寄席終了後、うちの3歳の娘とお友達の会話を聞いて仰天!

娘「ラクゴおもしろかった?」
友「うん。おもしろかった。」
娘「ねえ、一緒におスシ食べに行かない?」
友「そうだね〜」
 

おスシたべにいこーよー

落語見て寿司、
うん、確かに粋だし、ここ築地だからお寿司屋さんいっぱいあるけどね。
…勝手に決めるな3歳児!恐るべし3歳児!

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