ことばのアレコレ

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  • SHUMPEI TERAKAWA

2020/03/12ラッカン

入社して、まもなく丸10年。

最初のころは、「できなかったらどうしよう」が多くて

ネガティブになることも多かったですが

最近はだいぶ楽観視できるようになってきたな、と感じます。


え?なんかいった?

さて、ここまでで2つの間違いがあります。

みなさんわかりますか?

1つ目は、「楽観視」です。

日常的に使っている人、多いのではないでしょうか。

これ、いわゆる、重複表現にあたるんです。
“「腹痛が痛い」はダメです”、のあれです。

「楽観」の時点ですでに「みている」状態を表しているのに、
そこに「視」を重ねることで「みているみている」状態になってしまっているんです。

ただ、ここには話の続きがあって

日々変化する日本語の世界、「楽観視」を間違いとしなくて良いのではないか、
という論調もあるそうです。

もしかすると、この言葉を「どちらでもよい」あるいは「重複とは言わない」と
楽観して捉え、許容する人が増えると、この記事そのものが水泡に帰す可能性もある、ということです。

これが日本語の面白いところ。
アクセントもそうですが、世の中の使い方によって「正解」も変化するんです。
また10年経ったのち、言葉の世界はどう変化しているでしょうか。
楽しみに待ちたいものです。

さて、ここで2つ目の間違いをお伝えします。

僕は、入社して10年経った今、
以前にも増して、心配性になりました。
不安に思うことも増えました。

そう、重複表現を楽観する余裕などないのです。

担当アナウンサー