ことばのアレコレ

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  • YUMIKO MATSUO

2018/11/22『ことば検定』ができるまで

『グッド!モーニング』には『ことば検定』というコーナーがあって、
林修先生が、1日1問、
知っておくとちょっと得する、言葉にまつわるクイズを3択で出題してくれます。
その『ことば検定』が、なんと書籍化されました。


11月20日に発売されたばかりのできたてホヤホヤです。

これを機に、担当しているスタッフにどうやってコーナーができているのか聞いてみました。


デスクには辞書が山積み!

まずはスタッフ全員で、どんな問題の可能性があるのか出し合います。
『広辞苑』『日本国語大辞典』、そのほか漢字や語源の辞典など、
様々な辞書を照らし合わせて、その言葉の由来や言葉にまつわる事実関係を確認。
さらには専門家に問い合わせるなどしてハッキリ言えるものを導き出し、

林先生と相談しながら、時間をかけて問題を作りあげているのだそうです。
時には、様々な説にぶつかって、一つの問題を作り上げるのに2~3週間かかることも!
新しく入ったスタッフ曰く
「日常生活でも、この言葉の語源はなんだろう?と気にするようになりました。」
とのこと。
また別のスタッフは、いつでも調べたくなるので電子辞書を持ち歩いているのだそうです。
自然と言葉のアンテナを張って調べるようになるのですね。

意外と手こずっているのは「緑のボケ」なのだとか。
明らかに正解ではないけれど選択肢にある、問題に関連した言葉遊びや駄洒落のことです。
選択肢が大抵の場合は緑なので、番組で「緑のボケ」と呼んでいます。
たとえば10月24日の放送では…
「おかんむり」の由来をたずねる問題で、緑の選択肢に「おとんに頼んで」。


いつも青、赤、緑の3択です。

ちなみにこの時の正解は赤。
解説で林先生が教えてくれた「緑のボケ」の意味は「おかん、無理」でした…。

『ことば検定』の本にも、この「緑のボケ」がしっかり出てきて、
読みながら思わず笑ってしまうのですが、このボケがなかなか思いつかない。
若手スタッフは、
出題の方は採用されるのに、「緑のボケ」はいくら出してもなかなか認めてもらえないと嘆いていました。
思わずクスっと笑ったり「うまい!」とうなったり…
そういった言葉遊びこそ実は難しく、言葉を知っている人ほどうまいのかもしれません。

この「緑のボケ」の意味を、放送中にすぐに分かってしまう人がいます。
坪井アナウンサーです。
実は坪井さんが緑の選択肢を提供しているのでは?!と思ってしまうほどです。
私はというと、頭が固いのか、なかなか分かりません。
ボケの意味が分かる人、思いつくスタッフ…
言葉遊びができる人は、普段からユーモアがあって、コミュニケーションも円滑な気がします。

もちろん言葉を正しく使うのは大前提ですが、
言葉で遊ぶ気持ちの余裕やユーモアも忘れないでいたいものです。

担当アナウンサー