2000年のドラマ初放送から数えて、今年6月で10周年を迎えた「相棒」。08年には映画『相棒―劇場版―絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』で興行収入44.4億、観客動員数のべ370万人、上半期興行収入No.1を記録し、翌09年春にはスマッシュヒットとなった初のスピンオフ映画『鑑識・米沢守の事件簿』が公開となり、映画界にも地位を確立。そして今冬、満を持して、再びスクリーンに帰ってくる!
舞台は日本警察の要所・警視庁本部。警視庁始まって以来の大事件が勃発。特命係の2人が犯人の動機を探るうち、過酷な真実がつまびらかになる。劇場でしか描けない衝撃のストーリーと、テレビでは味わえないスケール感で、深みのある本物の人間ドラマが展開していく。
脚本は、「相棒」の生みの親である輿水泰弘&前作を大ヒットに導いた戸田山雅司の2人。前作に続いてメガホンをとるのは、スタイリッシュでスピーディーな演出に定評のある和泉聖治。もちろん、水谷豊、及川光博という主役コンビに、岸部一徳ら人気レギュラーキャストも総出演。さらに、小西真奈美、小澤征悦、宇津井健、國村隼ら実力派俳優陣がゲストとくれば、見ごたえのある面白い作品にならないわけがない。
時には組織の腐敗や社会の矛盾を深くえぐり、時には犯罪に走る人間の滑稽さをコミカルに描く、その懐の深さが単なる刑事ドラマにとどまらない「相棒」の大きな特徴。それがじっくりと腰を据えて楽しめる作品を欲している昨今の"本物志向の大人達"を満足させている要因なのだろう。今作は、その全ての要素が詰まった集大成の作品となる。個性的で魅力溢れるキャラクター、テンポのよいヒネリの効いたストーリー、スタイリッシュで美しい映像、小気味良い音楽。それらの技は、この10年でより磨かれ、いっそう輝きを増している。
12月23日(木・祝)、重厚で味わい深い大人の楽しみが待っている―「相棒」は、決してファンの期待を裏切らない。