741 | 742 | 743 | 744 | 745 | 746 | 747 | 748 | 749 | 750 |

2009年6月25日

日本人ジャーナリストが見た…アフガニスタンの姿

日本人ジャーナリストが見た…アフガニスタンの姿

アフガニスタンの首都カブール。未舗装の道を、車が砂埃を上げて走り、市内には軍や警察、そして国際治安支援部隊(ISAF)の存在が目に付く。そして政府関連施設には、自爆テロを防ぐための壁が連なっている。今、アフガニスタンの人々に何が起きているのか、ジャーナリストの西谷文和さんが取材した。

カブール郊外にある避難民キャンプには、2年ほど前から空爆で住む場所を失った1500人以上の避難民が暮らしている。ここには電気も水道もなく、テントと泥で出来た家しかない。8畳ほどの広さのテントには、14人が暮らしているという。劣悪な生活環境で、衛生状態は極めて悪い。なぜ彼らはここに住むことを余儀なくされているのか。
9・11後に政権を追われたタリバンが、最近になって勢力を復活させている。アメリカ軍など多国籍軍との戦闘は激化し、多くの民間人を巻き込んでいる。5月もアメリカ軍の誤爆により、多くの死傷者が出たばかりだ。去年、テロや戦闘に巻き込まれ死亡した民間人の数は2000人以上に上り、4人に1人は外国軍による誤爆が原因だという。
対テロ戦争の照準をイラクからアフガニスタンに移したアメリカ・オバマ大統領。2万1000人規模の増派作戦は今月から本格化し、戦闘の激化が予想されている。そうなれば、故郷の村を破壊された人々が、またこうした避難民キャンプに集まってくることは間違いない。

次に中部の町、バーミヤンに向かった。バーミヤンは、シルクロードの要衝として古くから栄えた美しい町だが、その郊外の道路は、道路と呼べるようなものではなく、至るところに旧ソ連軍の戦車が放置されていた。
アフガニスタンは、過去30年、紛争の連続だった。1979年、旧ソ連軍が侵攻。これにアフガンゲリラが対抗し、国は破壊し尽くされた。1989年に旧ソ連軍は撤退したが、それでも混乱は終わらなかった。今度はゲリラ同士の内戦状態に陥る。そして最終的にアフガニスタンのほぼ全土を支配したのがタリバンだった。2001年3月、当時のタリバン政権は、バーミヤンの巨大な仏像を破壊した。大仏はその後、危機遺産としてユネスコの世界遺産に登録された。しかし、高さ55メートルあった仏像の姿は跡形もない。大仏と同じく世界遺産を構成する遺跡の一つ「シャーリ・ゴルゴラ」では、地雷の撤去作業が行われていた。

  • 1
  • 2
741 | 742 | 743 | 744 | 745 | 746 | 747 | 748 | 749 | 750 |