◆吾郎ちゃんは見事なタイミングでしたね。マーメイドプリンスで、シンクロで、テーマソングで、木村くんとボクでサビの頭から入って…。ボク的には、ふたりの声がブツっと消えて、飛行機の中の吾郎ちゃんが歌ってる、っていうのをとっさに計算したんですけど、それ以上の(笑)。あれ、もし誰かスタッフが切ったんなら、その人は素晴らしいですし、切ってないんだったら、飛行機の中の吾郎ちゃんに神が降りた瞬間だったんだと思います◆いままでずっと山崎豊子さんが作り上げてきた作品の経緯…作品が作られるまでのストーリーにとても感動しました。で、山崎さんから木村くんに向けてのメッセージを、自分もいただけたような気がしました。あの言葉をボクがもらえたような、ちょっと横取り気分な感じ(笑)◆横取り気分といいつつ、ちょっと羨ましかったです。あんなに素晴らしい作品を作った方とお仕事ができて、その原作者の方からあのような言葉をいただける、というのは羨ましいな、と思ったんですけど、その気持ちをフッと捨てて、「ありがとうございました！」ってボクのものにしました◆山崎さんがあんな風に取材されていることは知りませんでした。今回、木村くんが『華麗なる一族』をやるということで、それをきっかけにボクは知ることができて…。山崎さんの作品は、普通のドラマと違うというか、どこまでが本当で、どこからがフィクションなのかわからなくなるし、そこに「うわ、こうなってるんだ！」っていうような真実が隠されている、っていう感じは、それだけ取材とかも何年もやっていかないと作れないんだな、って◆今日のVTRを見て、作家の方に対しての見方もちょっと変りました。考えてみればそれだけじゃないに決まっているのにどうしてボクが勝手に思い込んでいたのか、って思うんですけど、それこそドラゴンがどうとか不思議の国でこんなことがあって…っていうようなファンタジーとか想像の舞台を書いていくのが作家さん、っていうイメージだったんですけど、取材をしていってそこから物語を作り上げる、っていうのを考えると…。いまのクールも、『華麗なる一族』以外にたくさんのドラマがあるし、それこそ映画とかもたくさん作られているけど、みんなこういう苦労をしてるんだな、って。そういえば三谷幸喜さんは、『新選組!』が始まる前にボクに対して勉強会を開いてくれたな、と。ボクの中では、三谷さんは新選組オタクだと思っていたんです。でも『三谷さんも勉強したんだ…』って(笑)。ちっちゃいころから好きだから知ってる、みたいなことだけでは作家にはなれない、っていうことなんですね(笑)。 (編集長：香取慎吾)

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