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2019/01/10 これまでに行った展覧会ベスト3は?

皆さま、明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします!

どんなお正月を過ごされたでしょうか?
美術館や展覧会巡りが好きな私は、年末年始のお休みを利用して、
石川県にある「金沢21世紀美術館」に行ってきました!
ず~~~~っと行きたかった場所なんです。


金沢21世紀美術館


《スイミング・プール》

レアンドロ・エルリッヒの有名な作品ですよね!
深いプールのように見えて、実際はガラスの上に深さ約10センチの水が張られているだけなので、中に入ることができます。
下から水上を眺める不思議な「水中空間」!
童心に返りました。 

旅行する際には、その土地の美術館や展覧会巡りが
モチベーションになるという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回のテーマは、

「これまでに行った展覧会のベスト3は?」です。

まずは住田紗里アナウンサーです!


住田アナ

第3位「プーシキン美術館展-旅するフランス風景画」(2018)
研修時、プーシキン美術館展のPR原稿を何度も練習したことがあり、フランスの様々な景色を描いた作品を観てみたいと思っていました。
いざ行ってみると、自分もフランスに居て、
今にも周りからフランス語が聞こえてくるのではないかと思うほどでした。
クロードモネの《草上の昼食》を初めて見て、
「短い時間、森の中に文明がお邪魔しているのかな」と感じました。
森の中に食べ物を持ち寄り、
ランチタイムを楽しむ人々が描かれていてとても優雅でした。
正装のような服装の男性が地面に座り、
上半身だけ少し起こして寛いでいたり、
別の男性は木に寄りかかっていたりと、
束の間の休息を楽しみ、ゆったりとした時間が流れているようでした。

第2位 teamLab「Borderless」(2018~)
観賞するのではなく自らが作品を体感する、
作品すべてに“入っていく”という感覚が私にとって新しかったです。
トランポリンのような床の上では跳ねることで、
そこに光の模様ができたり、自分自身に作品の模様が映し出されていたり、
そこに人が加わることによって作品が新しい顔を見せてくれました。

写真は《ランプの森》で撮影しました。
どこか、映画『塔の上のラプンツェル』のワンシーンを思わせるようでした。
空間と光と音が作り出す世界は幻想的で、
異世界に入ったかのようで、でもここは現実で……
まさに“Borderless”でした。

第1位「草間彌生 わが永遠の魂」(2017)

私が草間彌生さんの作品に出会ったのは高校2年生の時です。
その時に入った《Infinity Mirrored Room》で、
まるで魂を思わせるような小さな丸い電球が
永遠に続いていくような感覚に陥ってから、
草間さんの作品に魅了されています。
この展覧会では、連作「わが永遠の魂」のシリーズの多くの作品を一度に観ることができました。

それぞれ正方形のキャンバスに描かれた作品が、
広大な展示ホールの壁一面に展示されていました。
印象的だったのが、そのうちの多くに登場する“目”。
私はこの“目”から無数の“人間”の存在を感じました。
その一つ一つの目が何かを訴えるかのように自分を見ているような気がしました。
草間さんが作品を通して何を伝えたいのか、
それを考えながら今後も草間さんの作品と触れ合っていきたいです。

住田アナが紡ぐ言葉がとても綺麗で、
美術館・展覧会の魅力がとても伝わりました。
誰もが知っている有名な作品を観られて羨ましいです!
何度も教科書やテレビなどで見たことがある作品でも、
実物の迫力といったら……
ものすごくて絵のパワーに感動させられますよね。
teamLab「Borderless」のような体験型は楽しめますね!
全部で大きく5つの世界に分かれていて、50作品もあるそうです!
魅力的すぎる……
私も行ってみようと思います^^
そして第1位の「草間彌生 わが永遠の魂」
私も草間さんの作品が大好きなので、
住田アナにこの話を聞いたときに、お互い盛り上がりました(笑)
これを機に、新宿区にある「草間彌生美術館」に一緒に行く約束をしました♪
チケットももう買ったので、今から楽しみです^^

続いては、美術館・展覧会巡りが趣味だという矢島悠子アナウンサー!
矢島アナ、色々な所を回っているんです。
私はおすすめを教えてもらってはメモをして、
次の旅行で行くためにストックしています。
そんな矢島アナがおすすめする所はこちらっ!!


矢島アナ

第3位「谷川俊太郎 展」(2018)
尊敬する詩人 谷川俊太郎さんの展覧会。
一言では言い表せない多様な表現でことばに挑戦している
谷川さんの情熱を感じます。

例えば、谷川さんご本人が詩を読んでいる映像が
ずっと流れているモニターがたくさん並んでいて、
詩を音の波として感じるブースがあったり
谷川さんの等身大パネルと
彼のことばがパネルになってたくさん立っていたり

彼の私物が並んでいたり……
もう谷川俊太郎ファンにはたまらない展覧会でした。

何より驚いたのは、90歳近くになっている谷川さんが
まったく何にもとらわれることなく、
自由な発想でことばを楽しんでいること。
刺激を受けすぎました。

ちなみにそこで買った詩集がこれなのですが……

レシートの下をよく見てください。
ここまで徹底した遊び心と世界観を持っているなんて……
もううらやましくて、悔しくて、嬉しくて、
泣きながら笑っているみたいな不思議な感覚になる展覧会でした。

第2位「ヴァロットン展―冷たい炎の画家」(2014)
頂いたチケットがあったので、
たまたまフラッと見に行っただけだったのに
これほどまでに心を鷲掴みにされるとは思いませんでした!

スイスの木版画家 フェリックス・ヴァロットンの
白と黒の静かな主張に圧倒されました。
こういった展覧会に行く際はすべてを真剣に見ることはせず
感覚的に「あっ!」と思うものだけを丁寧に見ていることが多いのですが
ヴァロットンは、一枚一枚を食い入るように眺めました。
それもなるべく息を殺して見ていたのを思い出します。
ハラハラしながら絵を見るって経験ないでしょう?(笑)
ヴァロットンの作品はまさにそんな感じで見てしまうはずです。

真っ黒な画面がこれほどまでに雄弁で、恐ろしい間があって
ドラマチックに描ける人ってどこにもいないと思います。
誰かにそっと覗かれている「視線」の存在もヴァロットンの魅力の一つ。

あまりにも気に入ってしまい画集もグッズもゲットしたのを覚えています。

ちなみに、この展覧会を開催していたのは東京丸の内にある
三菱一号館美術館。

ここは建物も素晴らしくて、
この建物に入りたいがために
わざわざ出かけていくこともあります。

第1位「ムンク展―共鳴する魂の叫び」(2018~)
今も開催している「ムンク展」はずっと楽しみにしていて
すぐ行ってきましたが、想像をはるかに超えるムンクの深い苦悩にすっかりやられました……。

ハッキリ言って全然明るい気持ちで見られません!(笑)
でもそれこそがムンクの魅力なのだということが、
入ってすぐにわかると思います。

誰の心の中にも潜んでいる「暗がり」のようなもの。
それをここまで色彩豊かに、かつ様々な表現方法で
描けるのが、すごいなぁと純粋に感動します。

やはり一番の魅力は、《叫び》ですけれど……
衝撃なのは《叫び》の描かれている人物がとっているポーズが実は「叫んではいない」ことです。
どういう意味かというのは……
実際に行ってみてもらえればわかると思いますよ!

それを踏まえて、フォトブースでは
手の位置を意識しました矢島です……。

それにしても選びきれないくらい
たくさんの美術作品があるねぇ~!
桝田さん、いつか一緒に見に行きましょう♪

行きたいです!お願いします!^^
いやぁ……やはりどこもスゴイ。
谷川さんやヴァロットンの展覧会は、
またの機会を楽しみに要チェックですね><

展覧会情報を知らずに、誰かに聞いた時には終わっていた……
なんてことありませんか?涙
矢島さんにどこから展覧会情報を得ているのか聞くと、
電車のつり革や、駅のホームなどをよく見ているということでした!
ここも要チェックです☆

実は今回のアナch.でこのテーマにしたのは矢島アナのブログが
きっかけでした。
https://www.tv-asahi.co.jp/announcer/personal/women/yajima/essay/202.html
矢島さんのブログを読んでからというもの
「ムンク展」は私もずっと気になっている展覧会です。

音声ガイドは、なんと!宇賀なつみアナウンサーが務めているんですよ!
話を聞いてみました☆


宇賀アナ

今回、初めて音声ガイド収録に挑戦しました。
生放送とは違って、じっくりと、
作品世界をイメージしながら読ませて頂きました。

ムンクといえば、やはり《叫び》が有名ですが、
他にも、魅力的な作品がたくさんあります。

皆さんのすぐ耳元で、
ムンクの世界の魅力をお届けできたら嬉しいです!!

「ムンク展」へお出かけの際には是非、
宇賀アナの音声ガイドもチェックしてみてくださいね^^
1月20日まで東京都美術館で開催中です♪
https://munch2018.jp/

ここまで「これまでに行った展覧会ベスト3は?」をお届けしましたが、
今回はお正月ということで、さらに特別編~☆

実は美術に造詣がある寺崎貴司アナウンサーに、
「ぜひ訪れてほしい海外の美術館」をお薦めしてもらいました~!


寺崎アナ

第3位「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」(イタリア・ミラノ)
ここは美術館ではありませんが、
教会内修道院にある食堂の壁画がレオナルド・ダ・ヴィンチの《最後の晩餐》
訪れた時はちょうど「20世紀の修復」作業中でした。
つまり20年近く前です。
足場が組んであるような薄暗い部屋の中に、
神秘的にイエスと弟子たちが浮かび上がっていたのを思い出しました。

第2位「ウフィツィ美術館」(イタリア・フィレンツェ)
もともと行政機関の事務所だった建物だそうですが、
両側に古代ギリシャや古代ローマの彫刻がたくさん並んでいる長〜い回廊を歩いて行くと、
窓からアルノ川とそこにかかる橋「ポンテ・ヴェッキオ」

そして、対岸の街並みが見えてきます。

この風景がいかにも古くから栄えたイタリアの都市フィレンツェなのです。
メディチ家が所蔵した2500にも上る展示品はどれもが素晴らしく、
一つ一つじっくり見ていると日が暮れてしまいますが、
やはりサンドロ・ボッティチェッリの《ヴィーナスの誕生》、

そしてカラヴァッジョの《メデューサの首》が印象に残っています。

第1位「ヴァチカン美術館」(ヴァチカン市国)
こここそじっくり見ていたら1日じゃあ見終わらない。
そして必ず事前にチケットを購入しておかないと、とんでもないことになります。

私は事前チケットを購入して行きましたが、
すでに世界各国からきた方達が入場口から
ヴァチカン市国の城壁を取り巻くように恐ろしい長さの列を作っていました。
チケットを持っていれば、その横を涼しい顔で通り抜けて入ることができます。
もしあの列に並んでいたら、何時間も待たないといけなかったでしょう。
古代ギリシャ彫刻《ラオコーン像》

《地図のギャラリー》、《ラファエロの間》
(ラファエロ・サンティと弟子たちにより手掛けられたフレスコ画が描かれています)
システィーナ礼拝堂に描かれたミケランジェロ《最後の審判》……
挙げていったらキリがありません。

天井から壁とあらゆる面に描かれていて、
周りを歩く見学者とぶつからないように進まなければならないので、あっちこっちを見ながらため息。
けっこう首が痛くなります。


観光客でひきめしあっています

教科書やテレビで見た“超”がつく有名なものばかり!!
作品の数々、圧巻ですね!
実物を見られるなんて、本当に羨ましい~~~~!!
圧倒的な作品をぜひこの目で見て、肌で感じたいです!!

ちなみに寺崎さん、イタリア旅行時の写真も^^


「ピサの斜塔」を押している写真

見事な遠近法です!(笑)

ここまで皆さんの話を聞いて、改めて
芸術作品の持つ力は、本当にすごいものだと思います。
「なぜこの作品は魅力的なのか」「なぜこの作品を作ったんだろう」
いろいろな事を考えながら今後も作品と向き合っていきたいです。
アーティストの芸術に触れると心を潤してくれるし、精神を高めてくれますよね。
そして感じたことを知性や感性に活かしていきたいです。

皆さん、是非今後の展覧会や美術館巡りの参考にしてみてくださいね^^