世界スキー2007ノルディック札幌大会

放送時間

詳細、BS、CS
  • 2月24日(土)
    午後2時30分〜3時55分
    よる7時00分〜8時54分
    深夜(翌朝)0時30分〜1時25分
  • 2月25日(日)
    午後3時30分〜5時25分
    よる6時56分〜8時54分
    深夜(翌朝)0時40分〜1時35分
  • 3月3日(土)
    深夜(翌朝)3時55分〜4時50分
  • メインキャスター:松岡修造
  • ゲストコメンテーター:荻原健司
  • ゲスト解説:原田雅彦
  • リポーター:荻原次晴
  • 解説:八木弘和/今井博幸

大会概要

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選手紹介

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競技結果

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データ放送

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大会公式サイト

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みどころ

  • 24日(土)ジャンプ個人ラージヒル(予選) 詳細
  • 24日(土)ジャンプ個人ラージヒル(決勝) NEW!詳細
  • 25日(日)ジャンプ団体ラージヒル 詳細
  • ノルディックとは詳細
  • 各競技ルール説明詳細

みどころ 〜各日みどころ〜

◆ジャンプ個人ラージヒル

72年札幌五輪70m級の表彰台独占以後、長い低迷期を送っていた日本ジャンプが、復活への勢いに乗ったのは93年世界スキーファルン大会(スウェーデン)だった。
スキーを真っ直ぐ揃えて跳ぶクラシカルスタイルからV字ジャンプへと変化する時期。新しいスタイルをいち早く攻略した原田雅彦が、ノーマルヒル優勝を果たしたのだ。
その後も世界選手権では毎回、金、銀を獲得し、99年ラムサウ大会(オーストリア)のノーマルヒル船木和喜、宮平秀治、原田の表彰台独占という偉業へとつながった。
しかしその後は03年バルデフィエメ大会(イタリア)で、葛西紀明が念願の個人戦メダル獲得を果すノーマルヒル、ラージヒルともに3位という結果を残したが、前回の05年オーベストドルフ大会(ドイツ)で日本ジャンプは、8大会ぶりの6位以内入賞者無しという結果に終わってしまったのだ。

五輪プレシーズンとなった今季、シーズン開幕からの6戦で3試合がキャンセルになる波瀾の幕開けのなかでの世界のジャンプの新たな変化は、新戦力の突出だ。
現在W杯スタンディングトップに立っているのは、昨季までは格下のコンチネンタル杯7位が最高位出しかなかった22歳のアンデシュ・ヤコブセン(ノルウェー)、2位は1月に17歳になったばかりのグレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)だ。
二人の新勢力がW杯前半戦を席巻した。
だが、ベテランのアダム・マリシュ(ポーランド)も1月後半から調子を上げており、06年ソルトレーク五輪2冠のシモン・アマン(スイス)も今季は低迷を脱出して総合4位につけていて、若手の突出を阻もうとする。
それに対する日本勢のW杯での成績は上がってはいないが、不調の要因だったジャンプ練習の不足を大会前の名寄合宿で補った。

「充実した練習ができました。助走スピードも他の選手に負けなくなったし。今できる一番いいジャンプをするだけです」(岡部)
「合宿で調子も上がってきました。もう直すところもないくらいです」(葛西)

と表情は明るい。ここ大倉山ジャンプ台は風の影響が激しいところ。ヤコブセンも21日の公式練習で飛距離を伸ばせなかったように、誰がどんな順位になるかわからない大混戦になる可能性も大きい。

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◆ジャンプ団体ラージヒル

ジャンプの団体戦が世界大会に登場したのは88年カルガリー五輪だった。その時の日本チームはどん底の時期だったため、出場8ヶ国中最下位の8位だった。
そんな最低ラインからの出発の団体も、92年アルベールビル五輪で4位、93年世界スキーファルン大会5位と底力を付け、94年リレハンメル五輪ではラストジャンパー原田雅彦の失速で惜しくも金メダルを逃すが2位に。
その後の2度の世界スキーでも確実にメダルを確保し、その勢いを98年長野五輪優勝へとつないだのだ。
その後、99年ラムサウ大会と03年バルデフィエメ大会で銀メダルを獲得したが、世界スキーの団体では優勝経験がない。そして前回05年はノーマルヒル、ラージヒルとも団体戦は1本目8位以内に入れず、2本目へ進めないという屈辱を味わった。

今季の世界はオーストリアチームが、A,Bの2チームを作っても2個のメダルを取れそうなほど充実している。それにノルウェー、フィンランド、ドイツ、ロシアなどが続く状況。
日本は個人戦と同じように厳しい戦いは免れないが、ヘッドコーチのカリ・ユリアンティラは「名寄では不足していたジャンプ練習をジックリできた。
札幌でも最初の公式練習を見た限り、条件による飛距離の差はあるが、全員が技術的にも文句のないジャンプをし始めている」と、戦える状態になったことへの自信を口にした。
4人全員が地元の利を活かし、最低でもK点の120mをクリアするジャンプができれば、目標とする6位以上の成績も望めるはずだ。

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◆ジャンプ個人ラージヒル(決勝)

23日午後7時からの予選を終え、日本チームにもやっと光が見え始めた。
この日午後5時からの公式練習2回で、追い風の条件下ながら全体のトップ10に入るジャンプ見せていた「日本のエース」葛西紀明が、午後7時からの予選では134mを飛び、予選対象者中3位で24日の本戦出場を決めたのだ。
「公式練習を含めて3本とも良かったし。飛び出しの方向やタイミングもいいんで、ずっと安定してる感じです」
と満足気な表情を見せる。
また、「長野金のベテラン」岡部孝信も「緊張してたからどんなジャンプをしたか覚えていない」
といいながらも、向かい風に乗って135.5mまで飛距離を伸ばし7位につけた。
さらには、2本目の公式練習が終わってからメンバー入りを告げられ、「出られると思っていなかったからビックリした」と笑顔を見せた「スーパー高校生」栃本翔平も、初の大舞台ながら125mを飛んで余裕の予選通過。21日の公式練習からの調子よさを、ここへきてうまく活かしたといえる。
また「ジャンプの申し子」伊東大貴も、カリ・ユリアンティラヘッドコーチ曰く「助走で尻の位置が下がってしまう、理想にはほど遠いジャンプ」だったが、118.5mを飛んで予選通過を果たした。
ただ、「風向きがほんの少し変わっただけで、大きな飛距離差になるタフで厳しい試合になると思う」とカリがいうように、日本チームにとっては24日が厳しい戦いになることは避けられない。
それでも苦しんだW杯に比べれば、遥かに期待が持てる状態になっているのは確かだ。

一方、外国勢に目を向けると、2日間のジャンプを見る限り、若手のトップ2である「17歳のイケメン鳥人」グレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)と、「王国ノルウェーの鳥人」アンデシュ・ヤコブセン(ノルウェー)が、大倉山ジャンプ台に苦しんでいる様子が見える。
ヤコブセンは大倉山6本目となる予選では、まだ本来の爆発力はないものの、120.5mまで飛距離を伸ばしてきたが、そこからのもうひと伸びがあるか。
シュリーレンツァウアーは、予選でも110.5mとさっパリで、この形状のジャンプ台が苦手なのかもしれないと思わせる状態だ。
それに対し、条件の変化で各選手の状態を判断するのが難しいなかでも安定したジャンプで群を抜いているのがアダム・マリッシュ(ポーランド)だ。
23日には、予選組より5段(2,5m)下のゲートがらのスタートでも、最長不倒の139.5mを飛んできた。
ベテランらしく、本番に向けて調子を上げてきているのが不気味だ。
他には、「アルプスの鳥人」シモン・アマン(スイス)やトーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)の安定度が目を引く。
また、アンドレアス・コフラーやマルティン・コッホ(ともにオーストリア)、ロア・リョケルソイ(フィンランド)など、爆発力を持つ選手が大きな一発をかっ飛ばす可能性も。
だが大倉山は、外国人記者が何人も、「ここの風は何か呼び方があるのか」と聞いてくるほどの特徴のある風が吹く。
その、気まぐれな風の神様が誰を気に入るのか。
それは24日、2本のジャンプを見てからではないとわからないのかもしれない。

札幌五輪の感動、長野五輪の奇跡・・・、吹け神風!伝説の地で、日の丸飛行隊がよみがえるか!?

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