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あのジョージ・クルーニーが初監督を務めたのが「コンフェッション」。1970年代を中心にアメリカのテレビ界で伝説的プロデューサーとして活躍した、チャック・バリスの自伝が原作です。売れっ子TVプロデューサーとCIA工作員という、ふたつの顔を持つバリス。「残したものは視聴率と死体」というコピーはかなり衝撃的ですが、彼はなんと33人の暗殺に関与したと自伝で告白しているのです。もちろん、この題材はハリウッドの製作者たちをも魅了。幾度となく企画が頓挫したものの、ようやくジョージ・クルーニーが監督、製作、俳優を兼任して実現しました。主人公チャックにサム・ロックウェル。ほかにもドリュー・バリモア、ジュリア・ロバーツ、ルトガー・ハウアーらが出演します。
物語は1960年代のアメリカからスタート。C・バリス(S・ロックウェル)は、恋人ペニー(D・バリモア)と付き合う中で、新企画「デート・ゲーム」を思いつきます。が、彼の企画はプレゼンで敗退。バーで飲んだくれるチャックは、謎の男ジム・バード(J・クルーニー)と出会います。そこで「CIAの秘密工作員になり、合衆国に邪魔な人間を抹殺する」という話を持ちかけられ、チャックは暗殺に手を染めることに。そんな折、「デート・ゲーム」が昼の番組として採用され…。
配給:ギャガ=ヒューマックス |
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評論家の中にも誉めてる人が何人かいるんですけど、私はまったくダメでした! アメリカのテレビが最も元気が良かった頃に、有名なプロデューサーがいたんです。「笑っていいとも!」とかその手の番組は全部、彼がやったことをそのまま輸入してきたみたいな状態で。その彼が自伝を出したんです。「僕はねプロデューサーをやってたけど、ホントはCIAの殺し屋なんだよ」って本なの。もちろん、それがホントかどうかなんてわかんないのよ。CIAだって何も言わないんだから。とにかくこの話自体が荒唐無稽なところにきて、演出がタンセイなのよ。サスペンスもなければ、驚きもない。何ていうの…普通!? なやり方なのね。そういう風に演出したかったんだろうけど。もっと脅かしてくれたら、楽しく観られたんじゃないかな。誰が何と言おうと、私は面白くなかったので、1000円です。 |
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ハリウッド映画、そしてニュースなどでよく出てくるCIA。これはアメリカ政府のスパイ機関で、Central
Intelligence Agency(中央情報局)の略称です。管理局・諜報局・工作局・科学技術局の4局で構成される機関で、チャックのようなスパイを実際に抱え、超秘密の活動をしているのが工作局。CIAが誕生したのは1947年。国家安全保障法によって設立されました。CIAは大統領に直属し、アメリカの対外政策の最高決定機関である国家安全保障会議に必要な情報を提供する任務に従事し、「見えない政府」とも呼ばれています。'61年のキューバ侵攻作戦の失敗の原因はCIAの誤った情報として問題になったり、CIAが外国首脳に秘密資金を手渡していたことが暴露されたりもしました。'93年にはCIAの新任務ふたつが発表。ロシアや中国の内情把握と、アメリカ企業が外国で他国企業と対等のビジネスができるよう、側面支援することです。ちなみに、CIAの予算は年間40億ドルだそうです。 |
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全米ではじわじわと浸透し、上映4週目にして全米興行成績トップ10にランクインした「コンフェッション」。日本で海外映画が公開される際、よくこの全米興行成績が売りとして謳われますが、この数字はどうやって出されているのでしょう? アメリカではほとんどの映画が金曜日に公開されます。そのため、週末の興行成績は金・土・日の3日間で集計されます。アメリカ独自の祝日が重なる場合は、水曜日あたりから公開を開始。週末5日間で集計するという場合もあります。全米での大ヒットの基準は2000万ドル。ただ1位を獲得しても、それを何週間キープできるかが重要。また、初登場1位にはならなくても、ずっとトップ10にランクインしてたり、ジワジワとランクアップしていく場合は、その作品の質が高いということになるんです。 |
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