2014年9月

9月28日放送「ヒワとゾウガメ」

作 者:安東みきえ 作
ミロコマチコ 絵
出版社:佼成出版社

ぼくがひゃくねん、わすれずにいるよ。
大切な人はいつだって、一番近くにいます。
長く生きるものの宿命として、今までたくさんの友達を見送ってきたゾウガメは、そんな思いをするなら、もう友達などいらないと思っていた。だから、毎日、自分の甲羅に乗って、おしゃべりしにくるヒワのことがうっとうしくてならない。でも、ある日、自分と同じくらい長生きの「ゾウ」という生き物の存在を知り、ゾウガメは胸がおどった。そんなゾウガメのために、ゾウをさがしてくると言って、海のかなたに飛びたったヒワだったが、幾日も戻らなくて…。
朗読:
阪 脩(青二プロダクション)

9月21日放送「おじいちゃんとのやくそく」

作 者:石津ちひろ 文
松成真理子 絵
出版社:光村教育図書

小さな頃からいつも二人で散歩に出かけては、いろんなお話を聞かせてくれたおじいちゃん。ところがある朝、突然倒れて天国に行ってしまった。大好きなおじいちゃんが亡くなり、悲しみに沈んでいたのぞみ。“おじいちゃんの木”に話しかけることで、のぞみの心は少しずついやされてゆき…。
絵本作家・石津ちひろさんが、ご自身のお父さんと娘さんとの交流の思い出をもとに描いた感動作。祖父の深い愛情に支えられて成長する少女の姿を、松成真理子さんがみずみずしい色彩で生き生きと描いています。
朗読:
伊倉 一恵(青二プロダクション)

9月14日放送「ねえたんが すきなのに」

作 者:かさいまり 作
鈴木まもる 絵
出版社:佼成出版社

ゆうゆは、ねえたんが大好き。いつもべったりくっついて、なんでも同じことをしたいのです。
一緒のものを食べて、一緒に遊び、一緒に本を読んだり…。
でも、ある日、ねえたんが一人で出かけてしまい――。
いつも後ろからちょこちょことついてくる小さな妹。そんな妹を持て余しているお姉ちゃん。小さな妹の気持ちが丁寧に描かれていて、よく伝わってきます。ゆうゆの自立とねえたんの優しさを描いた、心あたたまる作品です。
朗読:
篠原 恵美(81プロデュース)

9月7日放送「ぽんぽん山の月」

作 者:あまんきみこ 文
渡辺洋二 絵
出版社:文研出版

第9回絵本にっぽん賞受賞作品。
人気絵本作家・あまんきみこと画家の渡辺洋二が描く、十五夜にぴったりの心温まるお話。
母うさぎが猟師にうたれたとも知らず、子うさぎたちは帰りを待っている。「おなかがすいたよう」その声を聞いたやまんばは……。
心優しいやまんばに心打たれる読者が多い。
朗読:
伊倉 一恵(青二プロダクション)

2014年8月