ネも、すっかりなくなっていた。 もうじきやってくる列車を待ちながら。 ガネの入ったビニールを握り締め、私も古びた長椅子に座る。 向かいに座っていたお弁当屋のお父さんが、ふいに小さな紙袋を渡してくれた。 “FRENCH FRIES”と横文字が踊るが、