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2018年11月24日放送 「江戸前の幸」
和食の日 江戸前の幸で一汁二菜』
ロケ地:東京都
11月24日は“和食の日”。そこで今回は、太古から日本人に新鮮な海の恵みをもたらしてきた東京湾が舞台! 和食の神髄を追及する、注目の若手料理人・林亮平さんと、競泳元日本代表の松田丈志さんが漁を体験しながら、江戸前の魚のおいしさの秘密に迫る。
2人が訪ねたのは、江戸前漁師の中川順治さん(68歳)。18歳から船に乗り、東シナ海やニュージーランド沖まで遠洋漁業に出かけたこともある、ベテラン漁師だ。
中川さんはなじみの料亭やレストランの注文に応じ、昔ながらの一本釣りで江戸前の魚を釣り上げている。
江戸前の漁場を知り尽くしている中川さんは、狙う魚によって漁場を変えているという。2人は、そんな中川さんの漁に同行! 東京湾を横断するアクアラインの通風孔“風の塔”のすぐそばで、江戸前のアジを狙う。アジ釣り初体験の松田さんは、はたして脂がのっておいしいという“金アジ”を釣り上げることはできるのか…!?
そんな中川さんの漁の腕前に感心した林さんは、釣りたての金アジやカサゴ、荒川のしじみを使って、江戸前を味わう一汁二菜メニューをふるまうことに…! しかし実は、中川さんは、しじみの匂いが苦手だという。名店『菊乃井』で修業を積んだ林さんは、いったいどんな和食を作るのか…!? そして、中川さんの反応は…!?
さらに生物学者の福岡伸一教授が、日本のだし文化の原点ともいえるシジミについて解説する。
- 今回のシェフ・レポーター
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林亮平(「てのしま」主人)
松田武志(競泳元日本代表、スポーツジャーナリスト)
- 地元の匠
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中川順治さん
- 今回登場した料理
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江戸前カサゴの煮付
金アジの酢〆
江戸前しじみのみそ汁
『しじみ』
- 日本のだし文化の原点は「しじみ」?
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福岡伸一
(生物学者、青山学院大学教授)福岡「縄文遺跡と聞くと火炎土器などを思い浮かべますが、縄文土器もおとなしい何かを煮炊きしていた土器がたくさんあります。
貝塚からしじみがたくさんでているため、おそらくしじみのスープを作っていたはず。」
福岡「日本の食文化の基本の精神として、汁を飲むと満腹感を得る。
それはだしの成分のアミノ酸や核酸が満腹感をもたらすから。
縄文人がとってきた獲物を捌いて焼いて食べているだけであれば、だしの文化は日本に根付いていなかったかもしれないですね」 - しじみ汁を香りよく仕上げたシェフの技
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林亮平
(「てのしま」主人)林「魚介類は長時間煮出してしまうとうま味は出ているが、やりすぎると癖が出てくるので、癖が出る前に食べることを意識しています」
福岡「貝は特有のすっぱい感じのうま味がある。ただ、コハク酸はたくさんありすぎるとえぐ味がですぎる。」
林「しじみが開いたらすぐに火を止めるのが癖のないだしをとる秘訣です」
福岡「たんぱく質はアミノ酸からできていてうま味成分も多いがたんぱく質の中にはアミノ基というアンモニアになってしまう成分がくっついている。だから加熱しすぎるとその成分が増えてきて雑味や臭みになるんですね」