過去の放送

2018年6月16日放送 「びやびやカツオ」

『新鮮で弾力のあるブランド魚
「びやびやカツオ」』

ロケ地:愛媛県愛南町

今回、注目する食材は、愛媛県愛南町のブランド魚、その名も“びやびやかつお”。おいしさの秘密を求めて、寿司職人の前田康衛さんと南野陽子が、深浦漁港を訪ねる。

2人が訪ねたのは、カツオ漁の“匠”、竹村隆一さん(52)。竹村さんは15歳から船に乗る、漁師歴37年のベテラン。びやびやかつお漁を行う船“竹神丸”の親方を務めている。
“びやびや”とは、“包丁が入らないほど弾力があって新鮮”という意味で、水揚げしたその日のうちに港に戻ってくる“日戻りカツオ”の中でも、さらに鮮度維持にこだわったものだという。

番組では、びやびやかつお漁に密着取材。とにかくスピード勝負のため、1本釣りで釣り上げたカツオはすぐに船上で活け締め。その鮮度をキープするため、出荷にも工夫が凝らされているという。
びやびやかつおを味見させてもらった前田親方と南野は、今まで食べてきたカツオとまったく違うモチモチした食感と、さっぱりしたうま味に感動する!

このびやびやかつおは、愛南町ならではのカツオのおいしさを味わってもらうために開発されたもの。実はカツオの一本釣り漁で船上締めを行うのは赤字だが、地元のおいしいカツオを届けたいという漁協の皆の気持ちに心打たれた竹村さんたちが鮮度維持の研究を重ねたという。

そしていよいよ、江戸前寿司の“匠”前田親方が腕を振るうことに…。竹村さんや漁港の人々の熱意に感動した親方が、びやびやかつおをはじめ、“初夏の愛媛”を握っていく…! 

今回のシェフ・レポーター

前田康衛(「築地青空三代目」総親方)
南野陽子(女優)

地元の匠

竹村隆一さん

地元の店

黒潮海閤

今回登場した料理

スマの握り

カマス昆布〆の握り

モンゴウイカの握り

炙りマナガツオの握り

アジなめろうの手巻き

びやびやかつおの握り からし醤油

『カツオ』

びやびやかつおはさわやかな香り

一般的にカツオには鉄臭いような独特の香りがありますが…
おもな原因は筋肉に含まれるミオグロビンや、血液に含まれるヘモグロビン。
一方のびやびやかつおは、釣ってすぐに血抜きするため、身に透明感が出るとともに、臭みが弱くなります。
また、魚を締めると血液に含まれる酵素が働いて、少しずつ鮮度が落ちて臭みが出ます。
しかし血を抜くことで臭みが出るのを抑える効果もあるんです。

前田親方 初夏の香りのカツオの握り

カツオは普通独特の香りがあるので、ニンニクや生姜など香りの強い薬味で臭みを消します。
親方は普段、カツオにはわさびを使うんですが、今回選んだのは「からししょうゆ」。

親方いわく「初夏の香り」を味わってもらうために、香りが控えめのからししょうゆを使いました。