過去の放送

2018年6月9日放送 「抹茶」

『飲む芸術品 抹茶』
ロケ地:京都府宇治市

今回は、あの千利休が愛したといわれている宇治の“抹茶”のおいしさの秘密を求めて、和菓子界の重鎮・佐々木勝さんとスイーツ好きの俳優・的場浩司が京都へ。100年以上の歴史を誇る、抹茶作りの“匠”に会いに行く…!

2人が訪ねたのは、抹茶作りの“匠”、山本晃一郎さん(66)と妻の保代さん(60)。山本さんがこだわっているのは“本ず栽培”という栽培方法。直射日光が当たらないようにヨシズとワラで遮光するもので、400年ほど前に宇治で生まれた技術だという。茶畑を覆う作業には多大な手間がかかるが、日光を極限まで抑えることで、茶の苦味や渋みを抑え、うま味成分を増やすのだ。
息子の甚太郎さん(32)に教わり、2人も茶摘みをお手伝い。また、甚太郎さんに抹茶を点ててもらい、その香りのよさと味わいの軽さにビックリする。

集められた茶葉は、店舗と住居も兼ねた加工場へ。茶葉の鮮度が落ちないうちに“蒸し”の作業を行い、大正14年に造られた歴史ある茶葉の乾燥炉で乾燥させ、石うすでじっくりひいて仕上げるという。

そんな山本さん一家がこだわり抜いて仕上げた極上の抹茶を使って、佐々木さんが和菓子を作ることに…! 佐々木さんは、和菓子で“宇治の絶景”を表現するというが、いったいどんな風景を和菓子に映し出そうというのか…!? 和菓子を作り続けて57年の“匠”、佐々木さんならではの、色と香りを生かした抹茶の使い方とは…!?

今回のシェフ・レポーター

佐々木勝(『菓匠 京山』 主人)
的場浩司(俳優)

地元の匠

山本晃一郎さん、保代さん、甚太郎さん

地元の店

宇治茶房 山本甚次郎
京都府宇治市宇治妙楽36番地

今回登場した料理

初夏の宇治

抹茶水ようかん

砂ずりの藤

宇治の郷

あじさい

『抹茶』

農家直伝! おいしい抹茶の点て方とは!?

農家に伝わる点て方は、抹茶をまず水で溶きます。

そこに熱湯を注いで、抹茶の適温、およそ80度にします。

抹茶のおいしさを味わうには、煎茶よりも多く含まれているうま味を引き出すのがポイント。

テアニンは、水に溶けやすいので温度が低くても、うま味は出ます。

水でうま味を十分に引き出してから、お湯を足し抹茶の適温と言われる、およそ80度まで温度を上げるのは理にかなった点て方なんです。