過去の放送

2018年5月26日放送 「太刀魚」

『千葉・特大太刀魚 脂のおいしさ』
ロケ地:千葉県

今回注目する食材は、東京湾の特大太刀魚。そのおいしさの秘密を求めて、焼き魚にこだわりを持ち、8年連続でミシュランの星を獲得している日本料理の“匠”、小林雄二さんとプロレスラーの真壁刀義が千葉・竹岡漁港を訪れる。

2人が出会ったのは、太刀魚漁の“匠”、礒貝秀樹さん(56歳)と妻の由美子さん(55歳)。竹岡漁港にあがる太刀魚の特徴は、その大きさと厚み。一般的なものと比べて丸々太っていて、脂の乗りが違うため、絶品だという。
小林シェフは、深夜からスタートする礒貝さん夫婦の漁に同行する。礒貝さん夫妻が行っているのは、“刺し網漁”。太刀魚の通り道に網を仕掛け、太刀魚を絡めとる漁法です。魚の通り道を探るのは、長年の経験と勘だけが頼り。また、網を入れる速さと、船の操縦を合わせる、夫婦ならではの阿吽の呼吸が欠かせないという。出港から数時間、ようやく目標としていた特大太刀魚が網にかかるが…!?

実は、由美子さんの父・孝一さんは竹岡でも有名な伝説の漁師で、秀樹さんは21歳で婿入りして漁師の道へ…!約20年前に由美子さんも跡継ぎ修行をはじめ、父が亡くなった7年前からは夫婦2人で漁に出ているという。

常にお互いを思いやりながら太刀魚漁に向かう礒貝さん夫婦のため、小林さんが自らの技を駆使して極上の太刀魚を焼き上げることに…!
都内の自身の店で使っている耐火煉瓦の炭台を持ち込んだ焼き魚のプロ、小林シェフ。そのこだわりの焼き方とは…!?

今回のシェフ・レポーター

真壁刀義(新日本プロレス)
小林雄二(『青華 こばやし』主人)

地元の匠

礒貝秀樹さん、由美子さん

今回登場した料理

太刀魚の塩焼き(小林シェフ)

太刀魚の酒蒸し(小林シェフ)

『太刀魚』

「太刀魚の酒蒸し」 おいしさの秘密
キーワードは「焼き」と「蒸し」の合わせ技

白身魚を酒蒸しにする前に、よく行われるのが熱湯にくぐらせる「霜降り」ですが…

小林シェフ「太刀魚って皮が薄いので、お湯とかかけちゃうとそこからうま味が抜けちゃうんですね。もったいないので」

うま味を逃がさず、臭みを取る。
そのために、皮に切れ目を入れて‥塩をふって、すぐに表面を炙りました。

切れ目を入れて焼くと、香ばしさが生まれるとともに臭み成分のトリメチルアミンは、脂と一緒に流れ落ち、ぬめり成分のレクチンも取り除かれるんです。

「蒸し」の工程では炙った太刀魚に酒と出汁をかけて蒸し器の中に。

蒸気の温度は、およそ100℃ですが、切り身の中心は、60℃くらい。
たんぱく質が固まり始める温度で、じっくり加熱するとふっくら仕上がるんです。

小林シェフは「焼き」と「蒸し」の合わせ技で太刀魚をふっくらと仕上げました。