過去の放送

2017年12月9日放送 「ノドグロ」

『夫婦の絆の証 ノドグロ』
ロケ地:石川県輪島市

今回注目する食材は、能登半島・輪島産のノドグロ。おいしいノドグロを求めて石川県輪島市を訪問するのは、焼き魚にこだわりを持ち、7年前、34歳の若さでミシュランの星を獲得した日本料理の“匠”、小林雄二さんと神保悟志さん。冬の漁の現場で、ノドグロのおいしさの秘密を探る。

2人が訪ねたのは、輪島港。待っていたのはノドグロ漁の“匠”、東野竹夫さんと妻の亜希さん。夫婦は、“板子一枚下は地獄”ともいわれる冬の日本海の荒波を20年間、二人三脚で乗り越えてきたという。
中学卒業後、漁師の道に進んだ竹夫さん。そんな竹夫さんと亜希さんは22年前に結婚。当初、亜希さんは自分も船に乗ることになるなんて夢にも思わなかったというが、「船でケンカをすると魚がとれなくなる」という言い伝えもあり、20年間、我慢してきたという。
そんな夫婦のノドグロ漁に密着。2人が行うのは“刺し網漁”というもので、長さ1.8キロメートルもある網をしかけて引きあげる。
阿吽の呼吸で漁をこなす2人。この日、仲間の船からは狙いのノドグロはほとんど揚がっていない中、念願のノドグロが網にかかり、大喜び。
そんな貴重なノドグロの刺身をご馳走になった小林さんと神保さんは、その身の甘さに感動する。

そしていよいよ、小林さんが輪島のノドグロを焼き上げる番に…! 場所を借りたのは、輪島の朝市にある炭火コーナー。最高のノドグロと出会って、気合いが入る小林さん。なんと、いつも都内の自身の店で使っている耐火煉瓦製の炭台をわざわざ輪島まで運んできたというだ。
極上のノドグロを小林さんはどう焼き上げるのか…!? ミシュランも認めた焼きの技とは…!?

今回のシェフ・レポーター

神保悟志(俳優)
小林雄二(『青華こばやし』主人)


地元の匠

東野竹夫さん、亜希さんご夫婦

地元の店

輪島朝市
住所:石川県輪島市河井町朝市通り



今回登場した料理

東野亜希さん
ノドグロの刺身

小林シェフ
ノドグロの塩焼き

小林シェフ
ノドグロのお吸い物

『ノドグロ』

ノドグロは大きいほど旨い!

ノドグロの正式名称は「アカムツ」。
喉元が黒いのでノドグロと呼ばれています。
皮の下にうま味と脂肪を蓄え、「白身のトロ」とも呼ばれており、大きい物ほど脂のノリがよく、身が柔らかくておいしいので市場では1kgあたり1万円を超えることもあるという高級魚!

ノドグロのおいしさを引き出す“焼き”の秘訣 「炭台」

ノドグロやギンダラ等、脂の多い魚は、焦げやすいと思っていたんですが、小林シェフ曰く、いい魚であればあるほど焦げないと言います。
自分の持っている脂で天ぷらのような状態になるからなんだとか。
さらに、その絶妙な焼き加減を可能にするのが、耐火レンガの炭台。
炭台に火のついた炭を2時間ほど入れてじっくりレンガを温め、ノドグロを焼くときは炭を端に寄せます。
直接炭火で焼くのではなく、耐火レンガの放射熱を利用して、魚を包み込むように焼き上げていきます。
そうすることで、絶妙な焦げ目が香ばしく、中はフワッフワ。
感動ものの焼き魚は、まさにグランシェフの技。