過去の放送

2017年10月21日放送 「山梨県 カボチャ」

『天空かぼちゃでハロウィーン料理』
ロケ地:山梨県甲州市

今回注目する食材は、山梨県甲州市産の“甲州天空かぼちゃ”。そのおいしさの秘密を探るべく、洋食の名店『レストラン大宮』オーナーシェフ・大宮勝雄さんと佐藤仁美さんが現地へ。はたして、天空で育てるカボチャとは…!?

ぶどうの産地として知られる甲州市に、珍しい栽培方法の野菜があると聞いてやって来た2人。なんと宙から吊るされているカボチャを発見して、ビックリ! そのカボチャはぶどう棚を利用して栽培している“甲州天空かぼちゃ”だという。なぜ地面ではなく、天空で育てているのだろうか…!?

“甲州天空かぼちゃ”を育てる“匠”、廣瀬隆さん(57歳)によると、実は吊るすことでカボチャはおいしくなるという。番組では、天空かぼちゃがおいしく育つ理由を科学的に分析していく。

天空かぼちゃに興味津々の大宮シェフは収穫を手伝う。匠の天空かぼちゃの品種は「九重栗」。皮が薄く柔らかいことが特徴で、カボチャの皮は硬くて切りにくいと思っていた佐藤仁美も驚く。大宮シェフは「生で食べていい?」と、2人で生のかぼちゃを試食してみることに…! すると「甘くておいしい!」「皮にも甘みがありますね」と、みずみずしい甘さに感動。さらに、素揚げしたカボチャをご馳走になって「ホクホク感がすごい!」と大喜びする。

実は、山梨県では昔から冬場の貴重な食品としてカボチャは自家栽培されてきた。カボチャは、山梨を代表する郷土料理“ほうとう”にも欠かせない食材でもある。
そんなカボチャを新たな地域の特産品にしようと9年前、ぶどうの遊休棚で栽培がはじまった。ちょうどそのころ脱サラし実家の農業を継いた廣瀬さんも、カボチャ栽培を開始。もともと企画開発者として働いていた廣瀬さんは、カボチャの使い方をさまざま発案、バスツアーのイベントのひとつとしてカボチャ狩りを考案したり、地元の大学生と協力してカボチャスイーツの開発を目指したり…。さらに昨年からは、“ハロウィーン用の天空かぼちゃ”も栽培を始め、“天空かぼちゃ祭り”も開催しているという。

そんな廣瀬さんの奮闘に感動した大宮シェフは、「ハロウィーンパーティをしましょう」と提案。甲州市が一望できる“勝沼ぶどうの丘”にある展望テラスを借りて、ひと足早いハロウィーンパーティを開催することに。
廣瀬さんのもとで農業体験をしている地元の保育園児も呼び、大宮シェフが腕をふるったのは、“天空かぼちゃまるごとハロウィーンメニュー”。子どもたちも大喜びしたその料理とは…!?

今回のシェフ・レポーター

佐藤仁美(女優)
大宮勝雄(『レストラン大宮』オーナーシェフ)


地元の匠

天空かぼちゃの匠
廣瀬隆さん



今回登場した料理

大宮勝雄シェフ
「全部まるごと天空かぼちゃハロウィーンスペシャル」

「天空かぼちゃのグラタン&カボチャ」

『カボチャ』

天空かぼちゃがおいしい理由

甲州天空かぼちゃは、使われなくなったぶどう棚を利用して栽培されます。
普通のカボチャは、地面を這わせて作る地這い栽培で、ひとつの株から3〜5個の実がつくのですが、天空かぼちゃは上に吊りあげて育てるので、ひとつの株からは1個しかカボチャはできません。そのため栄養をひとつのカボチャに集中させることができるので、よりおいしく作られます。

大宮シェフのカボチャグラタン

大宮シェフは洋食の基本は、デミグラスソース、ホワイトソース、トマトソースの3つのソースだと言います。その中でホワイトソースがカボチャの甘さに一番合うとのこと。
それは…ホワイトソースの材料の牛乳に含まれるタンパク質と乳糖が、カボチャの甘味成分に合わさってコクが増し、味わいが深くなるんです。

また、カボチャをローストすることによって、水分をとばし、香ばしさとともに天空かぼちゃの甘味を一層ひきたてました。