過去の放送

2017年5月6日放送 「春キャベツ」

『千葉・銚子産「鳴く春キャベツ」』
ロケ地:千葉県銚子市

千葉・銚子産の“春キャベツ” のおいしさの秘密を求めて、
フレンチの“匠”・吉野建シェフと森尾由美さんが現地へ!
吉野シェフが、春キャベツを使った“手作りサンドウィッチパーティー”を開催!

今回注目する食材は、千葉・銚子産の“春キャベツ”。世界的に名高いフレンチの“匠”・吉野建シェフと森尾由美さんが、そのおいしさの秘密を求めて現地を訪れる。

関東平野の最東端に位置する、銚子市。春キャベツの生産量はおよそ4万トンで、日本一。キャベツ畑が、市の面積の10%を占めているという。
2人が訪ねたのは、春キャベツ作りの“匠”・長島正さん(66歳)。年間30万玉もの春キャベツを収穫する長島さんによると、夜、畑から“キャベツの鳴き声”が聞こえるという。いったいキャベツが鳴くとは、どういうことなのか…? 番組スタッフは、キャベツの鳴き声の収録に挑むが…!? そして、キャベツが鳴く理由を、生物学者の福岡伸一教授に解説してもらう。その鳴き声に、銚子キャベツのおいしさの秘密があるようだが…!?

長島さんたち生産者の苦労を知った吉野シェフは、感謝の気持ちを込めて、春キャベツを使った料理をふるまうことに…。吉野シェフが長島さんファミリーのために作るのは、“手作りサンドウィッチパーティー”。手巻き寿司感覚で、パン、具材、ソースを自由に組み合わせてサンドウィッチを作るという企画だが、フレンチの匠であるシェフはキャベツをいったいどのように使うのか…!?
このほか番組では、コロッケやとんかつなどの揚げ物とキャベツが合う理由も探っていく。

今回のシェフ・レポーター

森尾由美(女優・タレント)
吉野建(『タテルヨシノ』 パートナーシェフ)


地元の匠

長島正さん


今回登場した料理

イワシのフライと春キャベツサンド

スープ・ド・シュー

『春キャベツ』

キャベツが鳴く理由は?

福岡伸一
(生物学者、青山学院大学教授)

「キャベツの葉は細胞が何層も並んでいて、
細胞は重力や太陽の向きで葉の表か裏かを認識しています。
そして葉の表側よりも裏側が早く成長し
丸く巻いていきます。
春キャベツは寒い時期に育ちます。
芽になる芯の部分を、害虫や寒さから守るため
葉を丸く巻くんです。
キャベツが鳴く理由は、春キャベツは葉の間に
たくさん空気が入っているため、巻くときに絞りだされる音が鳴き声に聞こえるというわけです。」

キャベツと揚げ物が合う理由
福岡「キャベツの成分にビタミンUが含まれています。
胃の粘膜を保護したり、胃酸の分泌を抑えたりするので
胃にとっても良い成分です。ビタミンUの別名はキャベジン。
胃薬の成分として使われています。
トンカツやコロッケは揚げ物なので、
胃に負担がかかりますよね。
なのでキャベツを食べて胃を保護しつつ
油物を食べるのは理にかなっています。
そういう食べ合わせをすると胃に優しいというのは
食文化の伝統の中で人間がビタミンUを見つける前から
気がついてきたことなんです。」
吉野シェフ特製スープ・ド・シューの作り方(4人分)
【材料】
春キャベツ1/4玉
ベーコン10g
玉ねぎ1/4玉
ニンニク1片
タイム1枚
ローリエ1枚
水3L
塩適量

(1)キャベツを千切りにする
(2)鍋に水を入れキャベツ・玉ねぎ・ベーコン・ニンニク・タイム・ローリエを入れ火にかける
(3)塩で味付けして弱火で煮込む
(4)キャベツがやわらかくなれば完成
   (2時間程煮込めばトロトロに仕上がります)