過去の放送
2017年4月8日放送 「天然ハマグリ」
ロケ地:熊本市南区川口町
今回注目する食材は、熊本市産の天然ハマグリ。そのおいしさの秘密を求めて、和食の要素を取り入れたイタリア料理で評価の高い笹島保弘シェフとつるの剛士さんが、熊本県の緑川河口の川口町を訪問、ハマグリ漁の“匠”と出会う。
2人が訪ねたのは、ハマグリ漁の匠、堺定(さかい・さだむ)さん(88歳)。なんと漁師歴72年だという堺さん。そのハマグリ漁に同行させてもらうと、重い金具を腰のベルトに結んで引きずりながら歩く、過酷さにビックリ! 2人は、90歳近い堺さんの体力と熟練の技にビックリする。
その後、堺さんの仲間から“ハマグリの浜蒸し”をご馳走してもらった2人は、プリプリの食感と濃厚な味わいに感動する。
堺さんが漁師になったのは、終戦直後。食糧難の時代、アサリやハマグリがふんだんにとれる有明海は、まさに“宝の海”だったという。
しかし、戦後の復興が進む一方でハマグリの数は減少、絶滅危惧種に指定されるまでに。そこで堺さんたち地元漁師が絶滅の危機に瀕したハマグリを守ろうと立ち上がり、有明海に注ぐ緑川をきれいにするため水辺のヨシ原を整備したり、上流で植林活動を行ったり…。22年に渡って地道な活動を続けてきた結果、ハマグリの数は徐々に増加。その功績が認められ、堺さんは熊本県から表彰されたという。
そんな堺さんの、現在の楽しみは4人のひ孫たちの成長。そろそろひ孫たちと、のんびり過ごしたいと考え、堺さんは3月いっぱいでの引退を決意したと話す。
堺さんのひ孫たちの好物がパスタだと聞いた笹島シェフは、手作りの手打ち麺を用意。ハマグリを使ったパスタを作ることを決めるが、ひ孫たちの中にはハマグリが嫌いな“陽菜乃ちゃん”も…。はたしてシェフは陽菜乃ちゃんを喜ばせる“ハマグリのパスタ”を作ることができるのか…!?
さらに笹島シェフは、家庭でも手軽においしく“ハマグリの包み焼き”を作る方法も伝授してくれる。このほか、番組では有明海のハマグリがおいしい理由を科学的な視点から分析していく。
- 今回のシェフ・レポーター
-
つるの剛士(俳優・歌手)
笹島保弘(『イル ギオットーネ』オーナーシェフ)
- 地元の匠
-
天然ハマグリ漁の匠
堺定 さん
- 今回登場した料理
-
「漁師の浜蒸し」
笹島シェフ
「ハマグリのパスタ」笹島シェフ
「ハマグリと筍のカルトッチョ(包み焼き)」
『ハマグリ』
- 熊本の天然ハマグリがおいしい理由
キーワードは“わんこそば” -
有明海は、流入する河川が多く、ハマグリのエサ、主に植物プランクトンが豊富です。
また、干満の差が大きいので、漁場の潮の流れが速く、
ハマグリにとって干潟は、次々とエサがやってくるパラダイスのような場所。
そう、次々に蕎麦が足されるあの“わんこそば”のように、栄養が次々に運ばれて来るんです。
さらに穏やかな内海で育つため身が柔らかい…有明海ならではの天然ハマグリのおいしさの秘密です。
- 家庭で簡単に作る!笹島シェフの「ハマグリと筍のカルトッチョ」
-
【材料】 1人分
ハマグリ 4個
昆布 1枚 大さじ2
水煮筍 40g
ワカメ 20g
日本酒 大さじ1
水 60cc
木の芽 オリーブオイル 適宜
【作り方】 ※耐熱クッキングラップの代わりにアルミホイルを使います
(1)重ねたアルミホイルに昆布、ハマグリ、タケノコ、ワカメの材料をのせる
(2)日本酒と水を加えて包む
(3)フライパンに乗せ、中火で約10分加熱する
(4)仕上げに、お好みで木の芽とオリーブオイルを足して出来上がり