過去の放送

2017年1月21日放送 「浜名湖 カキ」

『知られざる美味 浜名湖のカキ』
ロケ地:静岡県 浜名湖

今回注目する食材は、浜名湖産のカキ。そのおいしさの秘密を求めて中国料理の人気シェフ・五十嵐美幸さんと俳優の佐野岳さんが現地を訪れる。
淡水と海水が混じり合う“汽水湖”である浜名湖は、名物のウナギをはじめ、さまざまな魚がとれ、まさに魚介類の宝庫。中でも今、最盛期を迎えているのが、養殖のカキだという。

2人は浜名湖の南、遠州灘に近い舞阪漁港を訪問。浜名湖のカキの養殖の“匠”・八木田竹之さんと出会う。実は、浜名湖でカキの養殖がはじまったのは、明治20年。東海道本線の建設がはじまり、浜名湖に鉄橋をかけようとしたところ、天然のカキが見つかったことがきっかけで、ウナギの養殖よりもその歴史は古いという。

八木田さんの生み出すカキは、黄色がかった身の色と、濃厚な味わいが特徴。浜名湖は季節によって、エサになるプランクトンや水温、塩分濃度が変わるため、適切な生育場所に何度もカキを移動させる作業を行っているという。そうすることで肉厚で濃厚、しかもクリーミーなカキが育つのだ。

佐野さんはカキのカキむき作業をお手伝いするが、大苦戦…。3世代でカキの養殖に携わる八木田家にもお邪魔し、代々受け継がれてきた料理“カキ飯のおにぎり”、“カキの時雨煮”をごちそうになって大満足する!

そして今度は、五十嵐シェフが腕を振るう番! 「浜名湖産のカキを食べたときの感動を表現したい」という意気込みで五十嵐シェフが仕上げたのは、“カキの春巻”。実は、五十嵐シェフには中道シェフに負けないうま味とコクを生み出すための、ある秘策が…!? カキの味わいをよりクリーミーに仕上げた、五十嵐シェフの技とは…!?
五十嵐シェフはさらにもう一品“食べるオイスターソース”も披露。ごはんのお供にもなるという、そのソースの作り方とは…!?
また、生物学者の福岡伸一氏が、浜名湖のカキはなぜおいしいのか、科学的な視点から解説していく。

今回のシェフ・レポーター

佐野岳(俳優)
五十嵐美幸(『中国料理 美虎』オーナーシェフ)


地元の匠

4代目 八木田竹之さん(八木田牡蠣商店)

地元の匠

息子 5代目 八木田昇一さん(八木田牡蠣商店)

地元の匠

中道敦さん(メゾン ナカミチ)


地元の店

「八木田牡蠣商店」
静岡県浜松市西区舞阪町舞阪18-1
TEL&FAX:053-592-0485
営業時間:8:30〜15:00(火曜日・土曜日は午前中のみの営業)
※予約の方が優先なので、来店する前に電話で確認が必要です。
※電話かFAXで注文ができます。
※今シーズンは11月〜2月頃まで出荷します。(年によって異なります)


地元の店

「メゾン ナカミチ」
静岡県浜松市西区入野町1900-37 サンステージプラム1F
TEL:053-489-3733
定休日:毎週水曜日 第3火曜日



今回登場した料理

八木田家特製
「カキ飯のおにぎり」

八木田家特製
「カキの時雨煮」

中道敦シェフ
「浜名湖オイスターチャウダーパイドーム」

五十嵐美幸シェフ
「浜名湖のカキ春巻」

五十嵐美幸シェフ
「食べるオイスターソース」

五十嵐美幸シェフ(店舗での料理)
「カキの中華粥」

『カキ』

浜名湖のカキがおいしい理由
キーワードは“汽水湖”

福岡伸一
(生物学者、青山学院大学教授)

福岡「浜名湖は、川が流れこんでできた湖であるけれど、海に繋がっているので、淡水と海水が混じり合った汽水湖と呼ばれている湖なんです。海水も入るし、淡水も入るし、それが、潮の満ちひきで、時間によって混じり合うので、生物にとって、天国なんです。
たくさんの微生物、プランクトンが生み出され、そのプランクトンを食べる生物がたくさん集まり、小魚や小さな生物を食べる大きな魚が集まる…
浜名湖のカキは、非常に良い生育条件のたくさんのプランクトンを栄養素にして、ぷっくり育っていくので、おいしいんです。」

五十嵐シェフ特製 食べるオイスターソース

【材料】 出来上がりが約200g
カキ(剥き身)200g
ごま油 大さじ3
ショウガ(みじん切り) 大さじ1
にんにく(みじん切り) 大さじ1
豆板醤 大さじ1
豆豉醤(トウチジャン) 大さじ3
※手に入らない場合は赤みそや八丁みそで代用できます。
しょう油 大さじ1
水 150cc

【作り方】
(1) カキのヌメリをとるために、ボールに片栗粉(分量外)と水(分量外)を入れてもむように洗う。
   ザルにあけ、水で流す。キッチンペーパーで水気をふきとる。
(2) カキは食感が残るくらい、粗めのみじん切りにする。
(3) 中華鍋にごま油を熱し、カキを炒め、にんにくとショウガを加えて炒める。
(4) 豆板醤を加え、水分がある程度飛ぶまで炒める。(約3〜4分)
(5) 豆豉醤を加えてから、お好みでしょう油をたし、さらに水を加えて煮つめる。