過去の放送
2016年12月10日放送 「小豆」
ロケ地:京都府綾部市
今回注目する食材は、京都・綾部市産の“丹波大納言小豆”。そのおいしさの秘密を求めて、和菓子界の重鎮・佐々木勝氏と元バドミントン日本代表の潮田玲子さんが、小豆作りの“匠”のもとを訪れる。
京都府北部、山間に位置する綾部市。昼夜の温度差や寒暖差が激しい地域で、秋から冬にかけて発生する“丹波の霧”が、この地で育つ作物をおいしくするといわれている。中でも、綾部市で栽培される丹波大納言小豆は最高級品とされている。
今回、2人が訪ねるのは、地元でも一目置かれる小豆農家、松井基さんと、妻の和子さん。実は60歳まで京都府の職員として勤務し、
定年退職後に生産者に転身した松井さん。研究を重ねたものの、なかなか理想の小豆にたどりつくことができず、3年前、質のよい小豆を作りたい一心で佐々木さんの店まで足を運び、アドバイスをお願いしたという。
松井さんはそのとき受けたアドバイスをもとに、現在およそ800坪の土地で毎年430キロの小豆を作っている。そんな松井さん夫妻が作り出す丹波大納言小豆のおいしさのカギを握るのは、“土寄せ”という作業。はたして、その作業が小豆にもたらす効果とは…!?
その後、和子さん手製の“小豆ごはん”や“おはぎ”をご馳走になった2人。おはぎを口にした佐々木さんは、和菓子職人として黙っていられず、ついつい真剣に批評をしてしまうが…!?
そして今度は、佐々木さんが丹波大納言を使った、極上の和菓子を振る舞うことに。和菓子を作り続けて55年、コンテストで数々の賞に輝く佐々木さんが、丹波大納言小豆を使って仕上げる、スペシャルな和菓子とは…!?
また番組では、赤いダイヤとも称される丹波大納言小豆の粒のおいしさの秘密を科学的な視点から分析!
さらに佐々木さんが家庭でもできる絶品おしるこの作り方を伝授する。
- 今回のシェフ・レポーター
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潮田玲子(元バドミントン日本代表)
佐々木勝(『菓匠 京山』主人)
- 地元の匠
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松井基さん、和子さん(小豆生産者)
- 今回登場した料理
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松井和子さん
「小豆ごはん」松井和子さん
「おはぎ」佐々木勝さん
「丹波 大地の恵み」佐々木勝さん
「おしるこ」
『小豆』
- 丹波大納言小豆がおいしい秘密
キーワードは、柔らかな皮 -
風味の良い粒あんを作るには、小豆の香りやうま味が、逃げないよう、皮が破れないように煮るのがポイントなんですが…
こんな実験をしてみました。
一般的な小豆と丹波大納言小豆を30粒ずつ、1時間煮てみると…
一般的な小豆は、ほとんど皮が破れてしまい、皮が破れずに残ったのは1粒だけ。
一方大納言は、30粒中3粒しか皮が破れなかったんです。
この時、一般的な小豆は皮が硬く、破れやすいのですが丹波大納言小豆は皮が柔らかく、破れにくいのです。
これが、風味を逃がさない理由。
さらに皮が柔らかいと、口の中に皮が残る感じが弱まり、食感がよくなります。見栄えもいいので、和菓子職人は、大納言小豆を選ぶのです。
- 家庭でできる!佐々木流 おしるこの作り方
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【材料】8人分
大納言小豆 300g
砂糖 270g
和三盆 30g
水 500cc(最初に茹でる分)
びっくり水 500cc
水 適量(鍋の小豆から5cm上にかぶるぐらい)
【作り方】
(1)鍋に小豆300gと水500ccを入れ、強火で煮る。
(2)沸騰したら、びっくり水(500cc)を足して火を止める。
(3)30分ほどおいたら水を入れ替えあく抜きをする。
(4)小豆より5cmほど上まで水を加え、火にかけ沸騰したら落し蓋をして弱火で30分ほど煮る。
(5)砂糖270g、和三盆30gを加えて小豆を潰さないように弱火でかき混ぜ、ことこと音がしたら出来上がり。
*かき混ぜすぎると小豆がつぶれてしまうので注意!
*お好みでお餅や白玉を入れても。