過去の放送

2016年10月22日放送 「新米&土鍋」

『秋の炊き込みご飯』ロケ地:三重県伊賀市

今回のテーマは、“秋の炊き込みご飯”。最高の炊き込みご飯を作るため、和食の達人・笹岡隆次シェフと渡辺徹さんが、三重県伊賀市を訪問。伊賀米のおいしさの謎に迫ると共に、伊賀焼の土鍋の秘密もひも解いていく。

2人が最初に訪れたのは、伊賀市内の米農家・松森さんのお宅。松森さん自慢の伊賀米コシヒカリは、米の格付けで最高ランク“特A”を5年連続受賞している。炊きたてをご馳走してもらった2人は、モチモチ感にビックリ!
笹岡シェフが目指す最高の炊き込みご飯にもぴったりだと絶賛する。

松森さんによると、伊賀米のつやとモチモチ感は粘土質の土壌のたまもの。かつて伊賀は琵琶湖の湖底だったため、ミネラル豊富な粘土質の土壌が広がっているという。

さらに2人は、200年の歴史を誇る伊賀焼の窯元“土樂(どらく)”へ。ここは全国から料理人たちが土鍋を求めてやってくる、知る人ぞ知る窯元。迎えてくれたのは、7代目陶芸家、福森雅武(ふくもり・まさたけ)さんと8代目となる娘の道歩(みちほ)さん。福森さんは海外でも高く評価されている伊賀焼の“匠”で、特にプロの料理人の間で評判が高いのが、黒の光沢が美しい“伊賀の黒鍋”。注文しても半年待ちは覚悟しなければならない、超人気の品だという。

福森さんの土鍋作りへの情熱に感動した笹岡シェフは、いよいよ憧れの黒鍋を使って、最高の炊き込みご飯作りに挑戦!
シェフが作るのは、アマダイを主役に伊賀の秋の味覚を詰め込んだ“アマダイの炊き込みご飯”。はたしてそのレシピとは…!?
笹岡シェフは土鍋でおいしい炊き込みご飯を作る秘訣も伝授してくれる。

今回のシェフ・レポーター

渡辺徹(俳優)
笹岡隆次(『恵比寿 笹岡』オーナーシェフ)

地元の匠

松森克太さん(伊賀米)

地元の匠

土樂 7代目 福森雅武さん&8代目 福森道歩さん

地元の店

土樂窯」
三重県伊賀市丸柱1043
TEL:0595-44-1012
営業時間:11:00〜17:00
※不定休のため訪れる際は必ずお電話で予約をお願いします。

黒鍋 (1尺 4〜5人用)
23,000円(税別)

今回登場した料理

土樂 7代目 福森雅武さん
「伊賀牛のイチボのステーキ」

土楽 7代目 福森雅武さん
「牛すじのきのこ鍋」

土楽 8代目 福森道歩さん
「里芋の炊いたん」

笹岡隆次シェフ
「アマダイの炊き込みご飯」

笹岡隆次シェフ
「鮭とイクラの炊き込みご飯」

『土鍋』

匠の黒鍋誕生の秘密
キーワードは「すっぽん鍋」

土鍋って、金属の鍋に比べて厚みがあり、熱をたっぷり蓄えるので温まりにくく、冷めにくいんですが…
温度が高くなると、火にあたる鍋底が膨張して…割れやすいんです。
特に温度が高くなるのが「すっぽん鍋」。
業務用では、1000度を越える、コークスの火に耐える必要があります。そのスッポン鍋を作ることになった匠。ここで役立ったのが…
もともと琵琶湖の湖底だったという「伊賀の土」。
炭化した古代の微生物や植物が多く含まれているので高温で焼くと、細かい穴が開きます。
土の配合を工夫し、じっくり練り上げると細かい穴がたくさん開いて…
熱でひびが入っても、その穴で止まるので、高温でも割れにくくなるのです。
1000度以上の高温に耐えるすっぽん鍋を作るため、
土の配合を変え、練り方に工夫を重ねた結果…
焼いたり炒めたりすることも可能な伊賀焼の黒鍋ができあがったのです。

笹岡流!! 土鍋でおいしい炊き込みご飯ができる秘訣

「鮭とイクラの炊き込みご飯」

まず、みじん切りのニンジン、ゴボウ、えのき茸を炒めます。
最初に油で炒めると全体的にコクが出ます。
 ※空焚きできない土鍋の場合はフライパンで別に炒めてください
そしてもう一つのポイントが、炊く直前に小さじ2の油を加えます。
コクがアップして、炊きあがりもツヤツヤに!
他の具材は別に焼いて、炊きあがったご飯にのせて蒸らすと、風味が生きるプロの仕上がりになります。

<お米とだしの配分とかくし調味料>
 米3合
 調味だし かつおだし 540ml
      薄口しょうゆ 35ml
      濃口しょうゆ 15ml
      塩 少々
 サラダ油 小さじ2杯