過去の放送

2016年9月3日放送 「車海老〜愛知県・蒲郡市〜」

『三河湾産の極上 車海老』ロケ地:愛知県・蒲郡市

今回注目する食材は、愛知・三河湾産の車海老。フレンチをベースに独自の無国籍料理を生み出し続ける熊谷喜八シェフと榊原郁恵さんが、現地を訪れる。

2人が出会ったのは、車海老漁の“匠”、壁谷辰己さん(63歳)。壁谷さんは、三河湾に伝わる伝統的な漁法“まんが漁”を行っている。まんが漁とは、櫛のような歯がついた網で海底を掘りながら獲物を捕まえる、三河湾伝統の漁法だという。

さっそく2人は、壁谷さんの漁に同行。三河湾産の車海老は絶品といわれているが、近年、漁獲量は減少しており、天然の車海老は貴重といわれている。
だが、さすがは匠!見事、車海老が網にかかった。
2人は贅沢にも、船上で車海老の踊り食いを堪能。さらに、浜焼きもご馳走になり、そのプリプリの食感と甘さに感動する。
番組では、三河湾の車海老のおいしさの秘密を科学的な視点から探る。

そして今度は、熊谷シェフが東京・青山のレストラン『KIHACHI』で極上の恩返し料理を振る舞うことに…!
どうしても匠に味わってもらいたいからと、自らの店まで壁谷さんを招待したのだ。シェフがどうしても壁谷さんに味わってもらいたいと願った、こだわりの車海老料理とは…!?

今回のシェフ・レポーター

熊谷喜八(「KIHACHI」創業者)
榊原郁恵(タレント)

地元の匠

壁谷辰己さん(車海老漁師)

地元の店

「おいでん横丁 名物屋」
愛知県蒲郡市形原町下川原2-12
TEL:0533-57-2045
営業時間:8:00〜18:30 ※火曜定休

地元の店

「蒲郡海鮮市場」
愛知県蒲郡市拾石町浅岡47-1
TEL:0533-68-7879
営業時間:8:30〜16:00 ※年中無休

今回登場した料理

おいでん横丁 名物屋
「車エビせんべい(440円)」
※1日50枚限定

壁谷辰己さん
「蒸し車海老」

壁谷辰己さん
「車海老の塩焼き」

熊谷喜八シェフ
「車海老のカダイフ包み揚げ トリュフソルト」

熊谷喜八シェフ
「車海老の低温ロースト、季節の旬菜と共に」

『車海老』

車海老がおいしい理由
キーワードは「甘味」

エビ類には、グリシンなど、甘味のあるアミノ酸が含まれ、さわやかな甘味がおいしさの特徴です。
中でも車海老は「グリシン」が多く、甘味の強さがおいしさの一番の理由。
また、海老の中でも人気の車海老や伊勢海老には、甘味だけでなく、苦味やうま味があり、濃厚な味わいを生み出しています。

ちなみに、もう少し苦味が強くなると…蟹のような味になるそうです。

殻つきのまま調理するとおいしいのは殻の内側にある、タンパク質の膜が焦げて香ばしい香りがするため。茹でる場合も、殻があると風味が逃げないので、海老や蟹などの甲殻類は殻つきのまま調理した方が、おいしいのです。

車海老の低温ローストがおいしい理由
キーワードは「58℃」

車海老のおいしさの特徴は、「グリシン」などの甘味成分によるものですが…
海老をある温度以上に加熱すると、タンパク質が縮むので大事な甘味成分が逃げてしまうんです。

この境目が60度。
熊谷シェフが58℃で20分間加熱したのはタンパク質が縮まない、ギリギリの温度を保っていたのです。

プロ用のオーブンならではの低温ローストです。