過去の放送

2016年7月2日放送 「〜茨城県結城市 トマト〜」

『親子で生み出す結城のトマト』ロケ地:茨城県結城市

今回注目する食材は、茨城県結城市の中玉トマト。そのおいしさの秘密を求めて、“KIHACHI”創業者の熊谷喜八シェフと女優の藤吉久美子さんが産地を訪れる。

2人が訪ねたのは、結城市に住むトマト作りの匠・阿部田誠(あべた・まこと)さんと父・孝一さんのビニールハウス。阿部田さん親子が育てているのは、“華おとめ”という中玉トマト。大玉トマトとミニトマトのよさをあわせ持つ中玉トマトは、皮が薄くて食べやすく、味も凝縮されていて、今トレンドのトマトだという。
さっそく試食させてもらった2人は、その味わいのバランスを絶賛!
実は、トマトの味わいを決めるのは、甘味と酸味のバランス。その目安となるのが、甘味の糖度を酸味の酸度で割った“糖酸比”で、糖酸比が高いほど甘味が強く、低いほど酸味が立った味わいとなるのだが、阿部田さん父子は、甘味と酸味の絶妙なバランスがとれた理想の糖酸比を追求しているという。
華おとめを普通に育てると高糖度の甘いトマトになってしまうため、親子はそれぞれの得意分野を生かした栽培法で、糖度を作る光合成を管理。誠さんはハイテク技術を駆使し、ビニールハウス内の環境をコントロール。一方、トマト作り30年のベテランである孝一さんは昔ながらの職人的技術で、トマトの味を守っているという。こうして2人の技術を融合し絶妙なバランスに変えた華おとめは、現在、オリジナルブランド“ゼッピン娘”として高い評価を得るまでに…!
番組では、阿部田親子の取り組みを科学的な視点から徹底分析!阿部田親子の作るトマトのおいしさの秘密に迫っていく…!

その後、熊谷シェフと藤吉さんは、阿部田親子のトマトにほれこんだ地元の人気イタリア料理店『イル ガッティーノ』を訪問。髙松秀樹シェフは親子のトマトの濃厚な味を生かした“ヴェネトピッツァ「ポモドリーニ」”をふるまってくれる。トマトのおいしさを引き出したピザの味に、熊谷シェフも称讃の言葉を贈って…。
そして、親子のトマト作りへの情熱に感動した熊谷シェフは、感謝の思いを込めてトマト料理を作ることに…!
父・孝一さんの好物が肉だと聞いたシェフは、トマトと肉を合わせたレシピ“スパイシーミートボールのトマト煮”を考案。濃厚なトマトソースに、親子の育てたトマト、スパイシーなミートボール、温泉たまごがゴロゴロと盛られた、見た目も楽しい一品だ。
さらに、東京に戻った熊谷シェフは、家庭で手軽に作ることのできるトマトレシピを伝授してくれる。

今回のシェフ・レポーター

熊谷喜八(『KIHACHI』創業者)
藤吉久美子(女優)

トマト作りの匠

トマト作りの匠
阿部田 誠(息子)さん
阿部田 孝一(父)さん

地元料理の匠

地元料理の匠
髙松秀樹さん

地元の店

「イル ガッティーノ」
茨城県結城市鹿窪1011
TEL:0296-34-0100

今回登場した料理

髙松秀樹さん
「ポモドリーニ」

熊谷喜八シェフ(産地)
「スパイシーミートボールのトマト煮」

熊谷喜八シェフ(都内店舗)
「トマトと新ショウガの甘酢マリネ」

『トマト』

匠のトマトがおいしい理由
キーワードは「糖酸比」

トマトは甘味、酸味、うま味の3つの味をバランスよく含んでいる貴重な食材です。
中でも、匠のトマトは、一般的な大玉トマトと比べて、うま味成分が、およそ1.4倍。
そして注目したのが「糖酸比」。
糖酸比とは、甘みと酸味の「バランス」をみる目安として考えられ、
糖度÷酸度でもとめます。
人気のトマトを、この糖酸比で比べてみると…
おなじみの大玉・桃太郎は、糖酸比10.4。
甘みも酸味も意外と控えめ。
甘〜いミニトマト・トマトベリーは糖酸比18.9。
甘さが際立っています。
調理用のイタリアントマトは糖酸比6.9。
こちらは酸味が際立っています。
匠のトマトは、糖度は8.3。そして、酸度は0.68。
甘味と酸味をあわせ持ち、糖酸比は…12.2。
匠のトマトは、甘味も、酸味も、うま味も強い。
このバランスが、濃厚な味を生み出しているんです。