過去の放送

2016年4月23日放送 「サクラマス〜青森県・下北半島〜」

『下北半島のサクラマスに出会う』ロケ地:青森県・下北半島

今回注目する食材は、青森県産のサクラマス。そのおいしさの秘密を求めて、昨年、日本の料理人として初めて“レジオン・ドヌール勲章”を受章した三國清三シェフと田中律子さんが、青森県むつ市を訪れる。

サクラマスとは、川で生まれたヤマメの一部が海へ下り、大きく成長したもの。春になると産卵のため再び川に戻る習性があり、近年、ダムなどの開発で漁獲量が激減。そのため、市場では“幻の魚”とよばれているという。

2人が向かったのは、青森県でサクラマスの漁獲量が最も高い、大畑漁港。サクラマス釣り名人・吉井隆光さん(71歳)と出会った2人は1本釣り漁に同行させてもらうが、“幻の魚”だけに、なかなか釣り上げることができず…!?
番組では3月から4月、下北半島でとれるサクラマスが最もおいしいとされる理由を、科学の視点を交えて探っていく。

漁を終えた2人は、地元ならではのサクラマス料理を吉井さん宅でごちそうになることに。吉井さんの妻・厚子さんが作ってくれたのは、サクラマスのちゃんちゃん焼き、ルイベ、あら汁など、バラエティーに富んだサクラマス料理。愛情のこもったメニューの数々に感激した三國シェフは感謝の思いを込めて、吉井夫妻を自身の店に招待する。

そして、約束当日。上京し、店を訪れた吉井夫妻に、三國シェフはサクラマス尽くしのフルコースをふるまう。
吉井さん宅で味わった料理にヒントを得てこの日のために考案したレシピだというが、吉井夫妻は春らしく色鮮やかな極上のサクラマス料理に感激!
はたしてシェフが生み出した、サクラマスのフルコースとは…!?

今回のシェフ・レポーター

三國清三(オテル・ドゥ・ミクニ オーナーシェフ)
田中律子(女優)

地元の匠

吉井隆光さん

今回登場した料理

三國清三シェフ
「鹿児島沖カマスのグリエ、五種(赤・黄・緑・黒・オレンジ)のミニトマト、南米アンデス産キヌアのリゾット添え、赤ワインヴィネガー風味」

三國清三シェフ
「オーストラリア産仔羊のロティ、じゃが芋のピュレと三種の芋(小芋・アピオス・むかご)、長崎産グリーンアスパラと菜花添え、グリーンマスタードソースとタイムの香り」

サクラマスの匠による料理
「サクラマスのルイベ」

サクラマスの匠による料理
「サクラマスのちゃんちゃん焼き」

サクラマスの匠による料理
「サクラマスのあら汁」

サクラマスの匠による料理
「サクラマスの筋子 しょうゆ漬け」

三國清三シェフ
「桜ほのか(桜のリキュール+スパークリングワイン)」

三國清三シェフ
「青森下北半島の桜ますのホホ身と中落ちとしっぽのゼラチンの煮こごり仕立て、うま味コンソメ味」

三國清三シェフ
「青森下北半島の桜ますのミ・キュイ、塩昆布と干し椎茸のパウダーのせ、五種のトマト風味、キヌア添え」

三國清三シェフ
「青森下北半島の桜ますのエスカロップ片面焼き、牛ヒレ肉と桜ますで作った赤ワインソース」

三國清三シェフ
「青森下北半島の桜ますと粒あん、チョコレートの焼き菓子、桜ます皮の煎餅添え、七味風味」

『サクラマス』

1.サクラマスのおいしさの秘密!?

サクラマスには塩分をエラや腎臓から排出する海水適応能力があります。
オキアミや小魚などのエサを食べ身は赤くなり、脂がのってうま味が増します。

2.フレンチの技、ミ・キュイの秘密!?

ミ・キュイとは食材に完全に火を通さないフレンチの技。今回のサクラマスは60度の低温で約10分加熱。
タンパク質が凝固せず水分が保たれるため、舌触りがよく風味や甘味も感じやすい。