過去の放送

2016年1月23日放送 「霜降り白菜」

『北風が育てる 霜降り白菜』ロケ地:群馬県伊勢崎市

今回注目する食材は、“霜降り白菜”。食材本来のうま味を生かした中国料理で高い評価を得ている五十嵐美幸シェフと、大相撲の元大関・把瑠都さんが群馬県伊勢崎市を訪ね、霜降り白菜のおいしさの秘密を探っていく。

2人が訪ねたのは、伊勢崎市で霜降り白菜を育てている、白菜作りの匠・渡部利明(わたべ・としあき)さん。渡部さんは、15年前から妻・真由美(まゆみ)さんと一緒に霜降り白菜を作りはじめたという。渡部夫妻の広大な畑にやって来た2人は、収穫をお手伝い。とれたての白菜の葉を食べた把瑠都さんは、そのみずみずしさと甘さにビックリする。また、霜降り白菜を使った家庭料理をごちそうになった2人はあっという間に完食、特に把瑠都さんは「食べたことのない味」と感動の表情を浮かべる。
しかし、なぜ霜降り白菜は、甘く育つのだろうか…!?
おいしさを育むキーワードは、冬、赤城山の方向から吹き付ける強烈な冷たい北風“赤城おろし”だという。

その後、2人は霜降り白菜を知り尽くしたベテラン料理人がいるという、地元の名店“懐石 やじま”へ。料理長の矢島治良(やじま・はるよし)さんは、霜降り白菜を使った、とっておきの2品“霜降り白菜の素朴鍋”と“霜降り白菜と上州和牛の酢〆の梅肉和え”をふるまってくれる。2人は、霜降り白菜本来のおいしさが伝わる繊細な料理と、その料理を生み出した匠の技に感激する。
そんな地元の匠・矢島さんの料理を味わい、「私も霜降り白菜を使って中華を披露したい!」と思い立った五十嵐シェフが作ったのは、“霜降り白菜湯葉のプリン仕立て蟹あんかけ”。生産者の渡部さん夫婦、そして矢島シェフもが絶賛した、五十嵐シェフならではの絶品中華とは…!?
さらに五十嵐シェフは都内の自身の店“中国料理 美虎”で、霜降り白菜の濃厚な甘味を生かしたこの冬いちばんのおすすめメニューを作り出す。霜降り白菜の自然な甘さを調味料として生かした、そのメニューとは…!?

今回のシェフ・レポーター

把瑠都
五十嵐美幸(「中国料理 美虎」 オーナーシェフ)

地元の匠

渡部利明さん 真由美さん(白菜生産者)

矢島治良さん(懐石 やじま)

地元の店

「懐石やじま」
〒370-2126
群馬県高崎市吉井町東谷164
TEL:027-387-4038  FAX:027-386-5819

今回登場した料理

渡部真由美さん
「麻婆霜降り白菜」

矢島治良さん
「霜降り白菜の素朴鍋」

矢島治良さん
「霜降り白菜と上州和牛の梅肉和え」

五十嵐美幸シェフ
「霜降り白菜のプリン仕立て蟹あんかけ」

五十嵐美幸シェフ
「白菜と上海蟹麺」

『霜降り白菜』

霜降り白菜がおいしい理由

キーワードは「赤城おろし」。
ここ伊勢崎市には冬、赤城山から冷たい北風、
いわゆる「赤城おろし」が吹いて、霜がおります。
すると、白菜は凍らないように糖分を蓄えるので、甘くなります。

霜降り白菜の糖度は、一般的な白菜に比べて、
倍以上にもなります。

つまり「赤城おろし」が、甘い白菜を育てているのです。

煮る前に蒸した白菜の秘密とは!?

今回、匠・矢島さんが作った「霜降り白菜の素朴鍋」
匠は白菜を煮る前に、まるごと蒸しました。

白菜を煮ると、柔らかくなると同時に
うま味や甘味が煮汁の中に溶けだします。
煮汁を味わうスープなら、じっくり煮込んでいいのですが、
今回は、霜降り白菜を味わう鍋。

匠は白菜の甘味やうま味を逃がさないよう、
あらかじめ蒸すことで、煮込む時間を短縮しました。
白菜がハマグリのうま味を吸うのに必要な時間だけ
煮込んだのです。