過去の放送

2015年7月25日放送 「トウモロコシ」

『生産者の愛情が育むトウモロコシ「甘々娘」』ロケ地:山梨県・西八代郡/韮崎市

今回注目する食材は、山梨県の甲府盆地でとれるトウモロコシ“甘々娘(かんかんむすめ)”。“てんぷら 近藤”の店主・近藤文夫さんとレスリング選手の浜口京子さんが、そのおいしさの秘密に迫る。近藤さんは名門“てんぷらと和食 山の上”の料理長として、天ぷらという料理を国内外に知らしめた人物だ。


 現地を訪れた2人は、まずトウモロコシ生産者のもとへ。もぎたてのトウモロコシを生のままかじってみて、フルーツのような甘さにビックリする! それもそのはず、甘々娘の最大の特徴は“果物のような甘さ”。だが、果物のような強い甘みを感じることができるのはなぜなのか…!? そもそも、なぜそんなに甘いのか…!?
 甘さの秘密を探るため、2人は収穫をお手伝い。すると、実を間引くことによって、1本の幹に対してひとつの実だけを大切に育てているとわかる。そのため、栄養や甘みがふんだんに詰まったトウモロコシに育っていくというのだ。また、生育に適した温度を保てるよう、栽培方法も工夫しているというが、はたしてどんな工夫なのか…!?
 そんな生産者の細やかな作業に感心した近藤さんが、なんとその場で甘々娘のかき揚げを揚げることに! 近藤さんは畑の前で天ぷらを揚げるのは、もちろん初めて。近藤さんが伝授してくれる、家庭でもサクサクに揚がる衣の作り方は必見! その絶品の味わいに、生産者も大感激する。


 その後、2人がやって来たのは山梨県韮崎市にある、地元の匠・山田真治シェフのフレンチレストラン“キュイエット”。フランスでの修業時代に“地産地消”に感銘を受けた山田シェフは食材にも強いこだわりを持ち、レストランの敷地内にある自家菜園で巨峰、ピオーネ、カボチャ、ブルーベリー、大葉、ナスなどの野菜や果物を育て、それらを贅沢に使って料理を作っているのだという。
 地元野菜を知り尽くした山田シェフは、甘々娘を使ったキッシュを披露!トウモロコシの粒入りムースの上に、焼いたトウモロコシを乗せ、さらにトウモロコシを凝縮したソースでいただくという、まさに甘々娘づくしのひと品だ。
 そして、“てんぷら 近藤”では、近藤さんが、甘々娘と山田シェフの畑でとれた野菜を合わせた一品を作る。生産者、地元の匠、近藤さんがコラボした、夢のようなひと皿とは…!?

今回のシェフ・レポーター

浜口京子(レスリング選手)
近藤文夫(天ぷら近藤 主人)

地元の匠

山田真治シェフ

地元の店

「キュイエット」
山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢1129
TEL:0551-23-1650

今回登場した料理

山田真治シェフ「甘々娘づくしのキッシュ」

近藤文夫シェフ「甘々娘のかき揚げ」

近藤文夫シェフ「甘々娘となすのかき揚げ」

『トウモロコシ』

1.トウモロコシの甘さの秘密は!?

「2種類の甘さ」。

トウモロコシには2つの甘み成分が含まれています。
一つは砂糖と同じ成分のショ糖。
もう一つは果物に多く含まれる果糖です。
甘みは、人によって感じ方に違いがあります。
果糖は、口に含むとすぐに強い甘みを感じますがショ糖は比較的ゆっくり、長く甘みを感じます。
二つの甘みが合わさると、強く、長く甘みを感じることになります。
甘さが特徴の甘々娘の糖度はなんと、メロン並みの15度以上だそう。
しかも、果糖もショ糖もたくさん含んでいるので、食べ始めの甘みがとても強く、なおかつ長く感じられるのです。

2.冷やすとさらに甘くなる!?

甘々娘の甘み成分のひとつ、果糖は冷やすと甘味が強まります。
果物を冷やすと美味しいのも、同じ理由です。
山梨の匠の冷たいソースは、果糖の特徴を生かして甘々娘の甘さを引き立てたのです。