過去の放送

2018年2月24日放送 「卵」

『東京・世田谷の3色の卵』
東京都世田谷区

2人が訪ねたのは、閑静な住宅街で養鶏場“吉実園”を営む、卵づくりの“匠”、吉岡幸彦さん(71)。“吉実園”は養鶏、養豚、畑作、植木を行っている複合農家で、その歴史は江戸時代から300年以上。敷地面積は6000坪で、なんと東京ドーム半個分もあるという。
吉実園では、“赤玉鶏の王者”といわれる“ボリスブラウン”や、産卵率が低いため“幸せの青い卵”とよばれる“アローカナ”、アローカナと烏骨鶏の掛け合わせによって生まれた“黒翡翠鶏”などを飼育しており、赤、青、緑…と、色とりどりの卵が口コミで評判をよんでいる。
吉実園のこだわりは、鶏たちにストレスのかからない、放し飼い。さらに、エサにも大きなこだわりがあるという。吉岡さんはいったいどんなエサを与えているのか…!?

卵の収穫作業を終えた後は、卵かけごはんの食べ比べをさせてもらうことに…。2人は、それぞれの卵の味わいの違いに驚いて…!?
さらに、吉野シェフによる“卵パーティー”を開催! シェフはそれぞれの卵に向いている調理法でさまざまな卵料理を作っていくが、はたしてそのおいしさの理由とは…!?

今回のシェフ・レポーター

吉野建(『タテルヨシノ』パートナーシェフ)
芳本美代子(女優)

地元の匠

吉岡幸彦さん

今回登場した料理

ウフ・アン・ムーレット卵の赤ワイン煮ブルゴーニュ風

スコッチエッグパイ

ウフ・ア・ラ・ネージュ

フレンチトースト

白身が盛り上がる卵が新鮮!

白身は2段になっていて、盛り上がった部分が濃厚卵白、外側の水っぽい部分を水様性卵白と言います。
濃厚卵白には、「オボムチン」というとろみ物質が含まれ、粘りがあるので盛り上がります。
ただし、濃厚卵白は徐々に水様性卵白に変わるので、時間が経つと粘りがなくなります。
だから、古い卵の白身は盛り上がらないんです。

卵料理のスペシャルコース おいしさの秘密

メレンゲのデザート、ウ・フ・アラネージュ。
ネージュは雪という意味。
ボリスブラウンの白身に、砂糖を足して雪のように泡立てます。
砂糖を加え、粘りが出るときめの細かい泡になって、フワフワの食感が生まれます。
さらにレモンを加えます。
酸性のため、卵白を固める作用があります。
ポーチドエッグを作った時も赤ワインを使いました。
ワインの渋みや苦み、うま味が加わって卵黄のコクが一層深まるだけでなく、赤ワインも酸性なので、白身が固まるのを早めたのだ。
そしてメレンゲを固めたら、お湯に浮かべ全体にお湯をかけます。
卵白は85度くらいで固まり始めるので、外側はマシュマロのようにモチモチ、中はシフォンケーキのようにフワフワ。
不思議な食感が生まれます。